公開日: 2017/03/02 (掲載号:No.208)
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平成29年3月期決算における会計処理の留意事項 【第3回】

筆者: 西田 友洋

平成29年3月期決算における会計処理の留意事項

【第3回】

 

仰星監査法人
公認会計士 西田 友洋

 

  • 【第2回】
    Ⅱ 税効果会計の改正
    Ⅲ 減価償却方法の改正
    Ⅳ 法人税等に関する会計基準の改正
  • 【第3回】 本稿
    Ⅴ マイナス金利
    Ⅵ 在外子会社等の会計処理の改正
    Ⅶ リスク分担型企業年金
  • 【第4回】
    Ⅷ 公共施設等運営事業における運営権者の会計処理
    Ⅸ 短信及び有価証券報告書の訂正

    Ⅹ 金融庁の平成27年度有価証券報告書レビューの審査結果

 

Ⅴ マイナス金利

 

企業会計基準委員会より平成29年1月27日に実務対応報告公開草案第51号「債券の利回りがマイナスとなる場合の退職給付債務等の計算における割引率に関する当面の取扱い(案)(以下、「実務対応報告51号」という)」が公表された。

実務対応報告51号では、退職給付債務、勤務費用及び利息費用(退職給付債務等)の計算において、割引率の基礎とする安全性の高い債券の支払見込期間における利回りがマイナスとなる場合に、割引率の下限をマイナスとするのか、ゼロとするのかについて「当面の取扱い」を示している(実務対応報告51号1)。

 

1 会計処理

退職給付債務等の計算において、割引率の基礎とする安全性の高い債券の支払見込期間における利回りが期末においてマイナスとなる場合、利回りの下限として、ゼロを利用する方法マイナスの利回りをそのまま利用する方法いずれかの方法による(実務対応報告51号2)。実務的には、継続性の観点から、前期に選択した方法と同様の方法を選択することが必要になると考えられる。

 

2 適用時期

実務対応報告51号は、平成29年3月31日に終了する事業年度から平成30年3月30日に終了する事業年度に限って適用する(実務対応報告51号3、16)。

平成30年3月31日以後に終了する事業年度については、企業会計基準委員会において、引き続き検討が行われる(実務対応報告51号16)。

 

Ⅵ 在外子会社等の会計処理の改正

 

企業会計基準委員会より平成28年12月22日に、実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社の会計処理に関する当面の取扱い(以下、「実務対応報告18号」という)」及び実務対応報告第24号「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い(以下、「実務対応報告24号」という)」の改正案である、実務対応報告公開草案第49号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い(案)(以下、「改正実務対応報告18号」という)」及び実務対応報告公開草案第50号「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い(案)(以下、「改正実務対応報告24号」という)」が公表された。

 

1 改正実務対応報告第18号

(1) 改正点

実務対応報告18号が公表されたときには、国内子会社が国際財務報告基準を適用することは想定されていなかった。また、実務対応報告18号が在外子会社に国際財務報告基準の利用を認めた趣旨を踏まえ、指定国際会計基準に準拠した連結財務諸表を作成して、金融商品取引法に基づく有価証券報告書により開示している国内子会社が改正実務対応報告18号の対象範囲に含められている(改正実務対応報告18号 平成XX年改正)。

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平成29年3月期決算における会計処理の留意事項

【第3回】

 

仰星監査法人
公認会計士 西田 友洋

 

  • 【第2回】
    Ⅱ 税効果会計の改正
    Ⅲ 減価償却方法の改正
    Ⅳ 法人税等に関する会計基準の改正
  • 【第3回】 本稿
    Ⅴ マイナス金利
    Ⅵ 在外子会社等の会計処理の改正
    Ⅶ リスク分担型企業年金
  • 【第4回】
    Ⅷ 公共施設等運営事業における運営権者の会計処理
    Ⅸ 短信及び有価証券報告書の訂正

    Ⅹ 金融庁の平成27年度有価証券報告書レビューの審査結果

 

Ⅴ マイナス金利

 

企業会計基準委員会より平成29年1月27日に実務対応報告公開草案第51号「債券の利回りがマイナスとなる場合の退職給付債務等の計算における割引率に関する当面の取扱い(案)(以下、「実務対応報告51号」という)」が公表された。

実務対応報告51号では、退職給付債務、勤務費用及び利息費用(退職給付債務等)の計算において、割引率の基礎とする安全性の高い債券の支払見込期間における利回りがマイナスとなる場合に、割引率の下限をマイナスとするのか、ゼロとするのかについて「当面の取扱い」を示している(実務対応報告51号1)。

 

1 会計処理

退職給付債務等の計算において、割引率の基礎とする安全性の高い債券の支払見込期間における利回りが期末においてマイナスとなる場合、利回りの下限として、ゼロを利用する方法マイナスの利回りをそのまま利用する方法いずれかの方法による(実務対応報告51号2)。実務的には、継続性の観点から、前期に選択した方法と同様の方法を選択することが必要になると考えられる。

 

2 適用時期

実務対応報告51号は、平成29年3月31日に終了する事業年度から平成30年3月30日に終了する事業年度に限って適用する(実務対応報告51号3、16)。

平成30年3月31日以後に終了する事業年度については、企業会計基準委員会において、引き続き検討が行われる(実務対応報告51号16)。

 

Ⅵ 在外子会社等の会計処理の改正

 

企業会計基準委員会より平成28年12月22日に、実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社の会計処理に関する当面の取扱い(以下、「実務対応報告18号」という)」及び実務対応報告第24号「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い(以下、「実務対応報告24号」という)」の改正案である、実務対応報告公開草案第49号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い(案)(以下、「改正実務対応報告18号」という)」及び実務対応報告公開草案第50号「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い(案)(以下、「改正実務対応報告24号」という)」が公表された。

 

1 改正実務対応報告第18号

(1) 改正点

実務対応報告18号が公表されたときには、国内子会社が国際財務報告基準を適用することは想定されていなかった。また、実務対応報告18号が在外子会社に国際財務報告基準の利用を認めた趣旨を踏まえ、指定国際会計基準に準拠した連結財務諸表を作成して、金融商品取引法に基づく有価証券報告書により開示している国内子会社が改正実務対応報告18号の対象範囲に含められている(改正実務対応報告18号 平成XX年改正)。

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連載目次

3月期決算における会計処理の留意事項

「2024年3月期決算における会計処理の留意事項」(全4回)

Ⅰ 法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準

Ⅱ 資金決済法における特定の電子決済の手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い

Ⅲ 電子記録移転有価証券表示権利等の発行及び保有の会計処理及び開示に関する取扱い

Ⅳ グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い(案)

Ⅴ グローバル・ミニマム課税制度に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い(案)

Ⅵ 自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準の適用指針(案)

Ⅶ 企業内容等の開示に関する内閣府令の改正

Ⅷ インボイス制度

Ⅸ 分配可能額

Ⅹ サステナビリティ開示

XI 税制改正

XII 四半期報告制度の改正

XIII 金融庁の令和4年度有価証券報告書レビューを踏まえた留意事項

◎ 金融庁の令和5年度有価証券報告書レビューを踏まえた留意事項

「2023年3月期決算における会計処理の留意事項」(全4回)

  • 【第1回】
    Ⅰ 税制改正等
    Ⅱ グローバル・ミニマム課税に対応する法人税法の改正に係る税効果会計の適用に関する当面の取扱い(案)
  • 【第2回】
    Ⅲ 時価の算定に関する会計基準の適用指針
    Ⅳ グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い
  • 【第3回】
    Ⅴ 会社法施行規則等の改正
    Ⅵ 企業内容等の開示に関する内閣府令の改正
  • 【第4回】
    Ⅶ 電子記録移転有価証券表示権利等の発行及び保有の会計処理及び開示に関する取扱い
    Ⅷ 法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準
    Ⅸ 金融庁の令和4年度有価証券報告書レビューを踏まえた留意事項

「2022年3月期決算における会計処理の留意事項」(全5回)

  • 【第1回】
    Ⅰ 税制改正等
    Ⅱ 連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用に関する取扱い
    Ⅲ グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い
  • 【第2回】
    Ⅳ 収益認識に関する会計基準等
    Ⅴ 時価の算定に関する会計基準等
  • 【第3回】
    Ⅵ LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い
    Ⅶ 取締役の報酬等として株式を無償交付する取引に関する取扱い
    Ⅷ その他の記載内容に関連する監査人の責任
  • 【第4回】
    Ⅸ 会社法施行規則等の改正
    Ⅹ 金融庁の令和2年度有価証券報告書レビューを踏まえた留意事項
    Ⅺ 開示の好事例
  • 【第5回】(追補)
    ◎最近の不安定な世界情勢下における会計処理等の留意事項

「2021年3月期決算における会計処理の留意事項」(全5回)

  • 【第1回】
    Ⅰ 税制改正等
    Ⅱ 連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用に関する取扱い
    Ⅲ 監査上の主要な検討事項(KAM)
  • 【第2回】
    Ⅳ 会計方針の開示、会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準
    Ⅴ 会計上の見積りの開示に関する会計基準
    Ⅵ 新型コロナウイルス感染症に関連する会計処理及び開示
  • 【第3回】
    Ⅶ LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い
    Ⅷ 取締役の報酬等として株式を無償交付する取引に関する取扱い
    Ⅸ 会社計算規則等の改正
  • 【第4回】
    Ⅹ 金融庁の平成31年度有価証券報告書レビューを踏まえた留意事項
    Ⅺ その他留意事項及び参考情報
    Ⅻ 今後の会計基準の改正
  • 【第5回】(追補)
    ◎ グループ通算制度を適用する場合の会計処理及び開示に関する取扱い(案)の公表

「2020年3月期決算における会計処理の留意事項
~新型コロナウイルス感染症の影響への対応~」(全2回)

  • 【前編】
    Ⅰ 新型コロナウイルス感染症に関連する省庁や各団体からの公表物
  • 【後編】
    (【前編】公開以降の公表情報について)
    Ⅱ 新型コロナウイルス感染症における会計処理の検討事項
    Ⅲ 会計上の見積りにあたって

「2020年3月期決算における会計処理の留意事項」(全4回)

  • 【第1回】
    Ⅰ 税制改正
    Ⅱ 「連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用に関する取扱い(案)」の公表
  • 【第2回】
    Ⅲ 会社法の改正
    Ⅳ 企業内容等の開示に関する内閣府令の改正
    Ⅴ 監査上の主要な事項(KAM)
  • 【第3回】
    Ⅵ 企業結合会計基準等の改正
    Ⅶ 在外子会社等の会計処理の改正
    Ⅷ 時価の算定に関する会計基準等の公表
    Ⅸ 収益認識基準の早期適用
  • 【第4回】
    Ⅹ 金融庁の平成30年度有価証券報告書レビューを踏まえた留意事項
    Ⅺ 今後の改正予定

「2019年3月期決算における会計処理の留意事項」(全4回)

  • 【第2回】
    Ⅱ 税制改正
    Ⅲ 企業内容等の開示に関する内閣府令の改正
  • 【第3回】
    Ⅳ 事業報告等と有価証券報告書の一体的開示
    Ⅴ 監査上の主要な事項(KAM)
    Ⅵ 有償ストック・オプションの会計処理
    Ⅶ 在外子会社等の会計処理の改正
    Ⅷ マイナス金利
    Ⅸ 仮想通貨の会計処理等
  • 【第4回】
    Ⅹ 企業結合会計基準等の改正
    XI 金融庁の平成29年度有価証券報告書レビューを踏まえた留意事項
    XII 今後の改正予定

「平成30年3月期決算における会計処理の留意事項」(全4回)

  • 【第1回】
    Ⅰ 税制改正
    Ⅱ 公共施設等運営事業における運営権者の会計処理
  • 【第2回】
    Ⅲ 有償ストック・オプションの会計処理
    Ⅳ 在外子会社等の会計処理の改正
    Ⅴ 仮想通貨の会計処理
  • 【第3回】
    Ⅵ マイナス金利
    Ⅶ 事業報告等と有価証券報告書の一体的開示のための取組
    Ⅷ 金融庁の平成28年度有価証券報告書レビューの審査結果
  • 【第4回】
    Ⅸ 収益認識
    Ⅹ 税効果会計の改正
    ⅩⅠ 監査報告書の透明化

「平成29年3月期決算における会計処理の留意事項」(全4回)

  • 【第2回】
    Ⅱ 税効果会計の改正
    Ⅲ 減価償却方法の改正
    Ⅳ 法人税等に関する会計基準の改正
  • 【第3回】
    Ⅴ マイナス金利
    Ⅵ 在外子会社等の会計処理の改正
    Ⅶ リスク分担型企業年金
  • 【第4回】
    Ⅷ 公共施設等運営事業における運営権者の会計処理
    Ⅸ 短信及び有価証券報告書の改正
    Ⅹ 金融庁の平成27年度有価証券報告書レビューの審査結果

筆者紹介

西田 友洋

(にしだ・ともひろ)

公認会計士

2007年に、仰星監査法人に入所。
法定監査、上場準備会社向けの監査を中心に様々な業種の会計監査業務に従事する。
その他、日本公認会計士協会の中小事務所等施策調査会「監査専門部会」専門委員に就任している。
2019年7月退所。

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