これからの国際税務
【第34回】
「金融口座に関する自動的情報交換の拡大について」
千葉商科大学大学院 客員教授
青山 慶二
1 はじめに
(1) OECDを中心とした国際協力の進展
G20/OECDが取り組む国際課税に関するルール作りは、約140ヶ国がOECD・IFの枠組みに参加するBEPSプロジェクトに基づく制度改革と、165ヶ国が参加する「税の透明性及び情報交換に関するグローバルフォーラム」(以下単に「グローバルフォーラム」と呼ぶ)による国際協力の2本柱で進展してきている。
グローバルフォーラムの活動は、OECDの年次報告書(注1)によれば、2009年にOECDが銀行秘密の終焉を宣言して以降、要求に基づく情報交換(EOIR)の仕組みの効率化及び金融口座情報の自動的情報交換(AEOI)の創設を2大テーマとして、国境越えの租税逋脱に対して大きな成果を上げてきたと評価している。
(注1) OECD,“OECD Work on Taxation”(Nov.2021)による。なお、OECD,“Peer Review of the Automatic Exchanges of Financial Account Information 2022”(Nov.2022、以下「AEOI年次報告書」と呼ぶ)では一部の計数につき、追加修正がされている。
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