〈注記事項から見えた〉
減損の深層
【第3回】
「ドラッグストアが減損に至った経緯」
-成長拡大路線の行方は?-
公認会計士 石王丸 周夫
〈はじめに〉
2020年、新型コロナウイルスの感染拡大で、インバウンド需要が消失しました。インバウンド需要を狙って成長拡大を目指していた会社では、何が課題になってくるのか。減損注記から読み解いていきましょう。
〈今回の注記事例〉
◆事例の会社名:サンドラッグ
◆減損された事業の内容:ドラッグストア
◆事例の年度:2020年3月期
営業活動から生ずる利益が継続してマイナスとなっている店舗、使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化が生じている店舗及び遊休資産で時価が著しく下落している資産グループを対象に帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失(2,123百万円)として特別損失に計上しております。その内訳は建物及び構築物1,628百万円、その他494百万円であります。
また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、インバウンド向け店舗29店舗において、臨時休業等により大幅に売上高が減少しており、当該店舗の業績について短期的な回復が見込めないものと仮定して減損損失を計上しております。
(出所:有価証券報告書)
(※) 下線は筆者
〈インバウンド店舗の減損〉
この事例の減損の原因は2つあります。
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