これからの国際税務
【第22回】
「包摂的枠組(IF)承認のデジタル課税に関する新ルール案(青写真)の課題」
千葉商科大学大学院 客員教授
青山 慶二
1 青写真の公表
2020年10月9日、BEPSプロジェクトの最後のテーマである「デジタル経済の課税」について、過去5年間の詳細設計に向けた検討の成果物である「2つの柱からなる新しいルール」を提案する最終草案が、G20/OECDの下で約140ヶ国により構成された包摂的枠組(IF)により承認され、同月12日に公表された。10月14日のG20財務大臣会議コミュニケは、この報告を歓迎し、これに基づき残存する課題を解決して、2021年半ばまでの最終合意を目指すよう求めている。以下では、その内容を概観するとともに、残された主な課題について考察を行う。
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