これからの国際税務
【第25回】
「バイデン政権の国際課税改革とデジタル課税」
千葉商科大学大学院 客員教授
青山 慶二
1 Made in America Tax Planの発表
本年3月末に米国バイデン大統領は、今後8年間にわたる2兆2,500億ドル規模のインフラ投資計画を発表し、そのための財源措置として財務省は”Made in America Tax Plan(以下「プラン」と略す)“と呼ばれる法人税増税措置案を4月に公表した。その中心をなす施策は、トランプ前政権が行った大幅な法人税率引下げ(35%から21%へ)規模を半分に縮小する(中間点である28%に逆戻り)ものであるが、その際に、米国企業や米国労働者の税負担面での国際競争力維持にも配慮しながら、利益の海外流出の阻止を徹底化する方向での重要な国際課税ルールの改正も付加している。また、これらの国際課税ルールの改正案からは、現在G20/OECDが最終合意に向けて取り組んでいるデジタル経済の課税ルール作りを、米国がリードして合意に至りたいとの強い意欲もうかがわれる。
今回は、その同プランの国際課税改革の骨格を検証して、デジタル課税についての現在進行中の政治折衝に及ぼす影響を予測してみたい。
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