〈注記事項から見えた〉
減損の深層
【第8回】
「モノレールが減損に至った経緯」
-背景にある事業計画-
公認会計士 石王丸 周夫
〈はじめに〉
減損処理は、これまで見てきたとおり、資産の今後の収益性を織り込む会計処理です。つまり、会社の将来の姿を現在の決算書に反映させる処理ともいえます。
そのため、減損を実施した時点では見えにくかった背景が、1~2年ぐらいたってようやく見えてくることがあるのです。
今回は、東京モノレールの減損処理について、その将来像との関係を見ていきたいと思います。
〈今回の注記事例〉
◆事例の会社名:東日本旅客鉄道(以下、「JR東日本」という)
◆減損された事業の内容:モノレール鉄道業
◆事例の年度:2021年3月期
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