これからの国際税務
【第36回】
「OECDが主導する国際課税ルール改革の現状」
千葉商科大学大学院 客員教授
青山 慶二
1 はじめに
2月にインドで開催されたG20財務相・中央銀行総裁会議は、2つの柱から成る国際課税ルール改革の推進に向けてのコミットメントを確認するとともに、当面の具体的課題として、①第1の柱については、OECD/G20の下にある包摂的枠組(IF)が、残存課題の作業を終了させ、2023年前半までに多国間条約の署名ができるようにすべきこと、②第2の柱のグローバルミニマム税を中心とするGloBEルールについては、GloBE実施細則の公表(2022年12月及び2023年2月)を経た国内法化に向けた各国の取り組みを歓迎するとともに、課税条件ルール(STTR)について多国間協定を含む立法化作業を進めるべきこと、を付言した。なお、上記の手順の進捗に際しては、途上国向けの技術支援が不可欠であることも強調している。そこで、以下においては、同会議に提出されたOECD事務総長報告とその後のOECD事務局によるWeb会議(2月27日開催)での説明ぶりを踏まえて、改革の現状と今後の見通しを検証する。
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