フロー・チャートを使って学ぶ会計実務
【第2回】
「固定資産の減損」
仰星監査法人
公認会計士 西田 友洋
固定資産の減損とは、「固定資産の収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった状態が相当程度確実な場合に限って、回収可能性を反映させるように固定資産の帳簿価額を減額(減損損失を計上)する会計処理」をいう(固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書(以下「意見書」という)三3、固定資産の減損に係る会計基準の適用指針(以下「適用指針」という)134)。
言い換えると、固定資産を使って、固定資産の帳簿価額以上のキャッシュ・フローの獲得ができない場合、その状況(収益性の低下の状況)を表す会計処理である。
また、固定資産の減損は時価評価ではなく、収益性の低下を固定資産の帳簿価額に反映させるものであるため、取得原価主義のもとで行われる帳簿価額の臨時的な減額である(意見書三1)。
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