組織再編・資本等取引に関する最近の裁判例・裁決例について 【第35回】「非公開裁決事例⑥」
今回、紹介する事件は、Tostnet市場における自己株式立会外買付取引(Tostnet-3)による自己株式の買取りがみなし配当の対象になるか否かについて争われた事件である。
Tostnet市場における自己株式の買取りは、実務上も検討の対象になることが多く、重要な裁決例であると考えられる。
これだけ知っておこう!『インド税制』 【第3回】「インドの間接税」
前回までインドの法人所得税・個人所得税の基礎情報について触れたので、第3回となる今回はインドの「間接税」について解説することとする。
インドでビジネスをする時に大きな障壁になるのが、実はこの「間接税」。日本と比べてインドはこの間接税が非常に複雑なのである。
誤解を承知でシンプルに言うと「日本の消費税が何種類もある」というイメージなのだが、そんな間接税が「どうして複雑なのか」ここでは簡単に全体像を俯瞰することとする。
こんなときどうする?復興特別所得税の実務Q&A 【第35回】「国外転出(贈与)時課税の適用を受ける場合の所得税及び復興特別所得税の処理」
私は、年金暮らしをしています。平成27年9月1日、東京証券取引所に上場しているA社株式1万株のうちの100株をアメリカに居住している子(非居住者)へ贈与しました。
国外転出(贈与)時課税が創設されましたが、対象になるのでしょうか?
平成27年9月24日現在の保有資産は以下の通りです。
税務判例を読むための税法の学び方【69】 〔第8章〕判決を読む(その5)
以前、【第46回】にて「判例といった場合には、その事実が他の事実と入れ替わっても結論に変わりがないような事実を、その具体的事実の中から取り除いて、結論にとって意味のある事実だけを残すことによって抽象化された内容ということになる。」と記したが、この抽象化された内容、一般化した内容を、判決が明確に示すことが多い。
それを「一般的法命題」又は「抽象的法命題」と呼ぶ(ただし、判決でこれが示されない場合があるが、そのような判決を通常「事例判決」と呼ぶ)。
そしてその事案をこの法命題に当てはめることにより、判決が下される。
では前回検討した、馬券の払戻に係る裁判(大阪事案)の最高裁判決から、この点を検討する。
フロー・チャートを使って学ぶ会計実務 【第21回】「無対価での100%子会社同士の合併~連結財務諸表作成会社の場合~」
今回は、無対価での100%子会社同士の合併(連結財務諸表作成会社で、親会社が設立当初から子会社の株式を100%保有している場合)について解説する。
無対価での100%子会社同士の合併とは、例えば、100%子会社A社が100%子会社B社の株主に対して何の対価も交付せずに100%子会社を吸収合併する場合をいう。
金融商品会計を学ぶ 【第11回】「満期保有目的の債券の会計処理」
満期保有目的の債券に分類するためには、価格変動のリスクのないことがポイントとなる。そのため、(a)あらかじめ償還日が定められており、かつ、(b)額面金額による償還が予定されているという条件を満たす必要がある(金融商品実務指針68項、272項)。
債券であっても、その属性から満期保有目的の条件を満たさないものは、この区分に含めることはできず、次のことに留意が必要である(金融商品実務指針68項、272項)。
日本の企業税制 【第23回】「平成28年度税制改正と法人税改革の早期実現」
8月末には各省庁の税制改正要望も出揃い、平成28年度税制改正作業がスタートした。
平成28年度税制改正では、配偶者控除の見直しをはじめとする個人所得課税、消費税の軽減税率(9月10日の与党税制協議会で軽減税率に代わる還付措置の具体案が提示された)が2大課題とされていたが、ここへ来て「法人税」が、もう1つの重要課題として浮上している。
国境を越えた役務の提供に係る消費税課税の見直し等と実務対応 【第1回】「改正前の国内取引の判定基準」
平成27年度の税制改正により、国境を越える役務の提供に係る消費税の課税が大幅に見直されることとなった。当該改正は原則として平成27年10月1日以降において行われる取引について適用されることから、正にこれから実務で問題となり得る項目であるといえる。
そこで本連載では、国境を越える役務の提供に係る消費税の課税に関し、新たに導入されることとなる「リバースチャージ方式」が国内企業の実務に及ぼす影響と対策について検討することとする。
改正電子帳簿保存法と企業実務 【第1回】「電子帳簿保存法の導入経緯」
電子取引については、当初はEDI取引等の限定的な取引手法として利用されてきたが、昨今ではメールによる取引情報の授受はごく一般的であり、このほか技術革新により新しい技術がどんどん採用され、取引の方法や形態がどんどん多様化しており、現状の電子帳簿保存法第10条の規定のみでは運用が困難になりつつあるといえる。