〔税の街.jp「議論の広場」編集会議 連載4〕 株式会社の解散と法人税申告の実務 【第4回】100%グループ内子法人の清算と適格現物分配
G社は、100%グループ内子法人であるH社の事業を清算し、次の図の手順で社内にH社の事業を取り込むことを考えています。
このH社には、銀行借入金があり、繰越欠損金も多額で、債務超過の状態です。また、H社は不動産を所有しています。
このH社について、G社が銀行借入金を肩代わりした上で債務免除を行い、事業をG社に譲渡し、不動産を適格現物分配によってG社に分配して清算する予定です。
法人税法上、これらの取引等の処理は、どのように行うことになりますか。
税効果会計を学ぶ 【第2回】「資産負債法と繰延法」
税効果会計の適用は、会計基準等に準拠して行うこととなる。
ただし、次のように税効果会計に関連する会計基準等は多数あるので、実務上、関連する規定を探すのに苦労することがある。そこで、データベース化された会計基準等を用いて、検索機能を活用することが考えられる。
《速報解説》 〔総点検〕平成25年度税制改正大綱
平成25年1月24日に公表された「平成25年度税制改正大綱」の中から、特に注目すべき改正事項を取り上げてまとめました。
平成24年分 贈与税申告書の記載と改正のポイント ~直系尊属から住宅取得等資金を受けた場合の贈与税の非課税措置について~
本稿では、贈与税の平成24年度税制改正の改正項目のうち、実務において比較的適用頻度の高いと考えられる「直系尊属から住宅取得等資金を受けた場合の贈与税の非課税措置」(措法70の2(以下「本特例」という))に焦点を絞り、平成24年度税制改正と申告書の添付書類である「住宅取得等資金の非課税の計算明細書」(第1表の2)の記載上のポイントを解説する。
平成24年分 確定申告実務の留意点 【第3回】「平成24年分の申告から適用される改正事項②」
前回に引き続き、平成24年分の所得税から適用される改正事項について解説する。
今回は譲渡所得関係(土地建物の譲渡)、その他の改正について主な項目を取り上げることとする。
小説 『法人課税第三部門にて。』 ─新税務調査制度を予測する─ 【第3話】「留置き」
「ごくろうさん」
渕崎統括官が山口調査官に声をかける。
山口調査官は、軽く会釈して、自分の机の上に分厚く膨らんだ鞄を置いた。
法人税の解釈をめぐる論点整理 《役員給与》編 【第3回】
役員に対する一般的な給与(報酬)について損金に算入するためには、その給与が
ⅰ) 定期同額給与
ⅱ) 事前確定届出給与
ⅲ) 利益連動給与
のいずれかに該当する必要があるが、多くの法人では、役員に対して毎月定期的な報酬が支払われるのが通常である。したがって、この毎月の定期報酬が「定期同額給与」の要件に該当するか否かがもっとも重要な問題となる。
税務判例を読むための税法の学び方【2】 〔第2章〕法令の解釈方法(その1)
人々は法令の文言を信頼して行動しているのであるから、法令の文言をそのまま読んで理解される内容を画一的に適用した方が、それを信頼して行動した人々の予測可能性を裏切らないことになる。
〔平成9年4月改正の事例を踏まえた〕 消費税率の引上げに伴う実務上の注意点 【第7回】税率変更の問題点(6) 「棚卸資産の管理」
事業者が仕入れた原材料や商品等の棚卸資産につきその在庫管理をシステム等で処理している場合には、今回の税率改正によりそのシステム等を変更しなければならない。
具体的には、その棚卸資産の仕入れに係る消費税について、施行日前に仕入れたものは旧税率、施行日後に仕入れたものは新税率により課税されることから、その在庫がいつ仕入れたものなのかを明確に区分する必要がある。