企業結合会計を学ぶ 【第5回】「取得原価の算定方法」-段階取得・一体取引-
例えば、企業結合が行われる前に、被取得企業の株式を一部、取得し、その後、追加で株式を取得して、他の企業に対する支配を獲得することがある。このように、「取得」が複数の取引により達成された場合を「段階取得」という(企業結合会計基準25項)。
《速報解説》 6月公表のディスクロージャーWG報告を受け記述情報や役員報酬等の有報等記載事項を示した改正開示府令(公開草案)が公表される
平成30年11月2日、金融庁は「企業内容等の開示に関する内閣府令」の改正案を公表し、意見募集を行っている。
「収益認識に関する会計基準」及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」の徹底解説 【第3回】
財又はサービスを顧客に移転する複数の約束が区分して識別できないことを示す要因として、例えば、以下の①から③がある(適用指針6、113)。
以下のような場合には、顧客に約束した財又はサービスは1つのもの(1つの履行義務)として結合する。言い換えると、以下の①から③に該当しない場合には、それぞれ別個の財又はサービス(別個の履行義務)として識別する。
〔事例で使える〕中小企業会計指針・会計要領《税効果会計》編 【第3回】「繰延税金資産の回収可能性」
「中小企業会計指針」においても、繰延税金資産の計上には、上場企業等の場合と同様にその回収可能性について厳格かつ慎重な判断が要求されます。
《税効果会計》編の最終回となる今回は、繰延税金資産の回収可能性が認められなくなったと判断した年度の会計処理をご紹介します。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第78回】スルガ銀行株式会社「第三者委員会調査報告書(平成30年9月7日付)」(前編)
本稿では、スルガ銀行第三者委員会調査報告書について、まず【前編】として、第三者委員会により認定されたスルガ銀行の不正融資の手口とその発生原因について検証したうえで、次いで【後編】(11月15日公開)として、スルガ銀行取締役・監査役の法的責任、経営責任についての第三者委員会の評価を検証するとともに、調査報告書公表後の事態の推移を見ておきたい。
《速報解説》 関係4団体から中小企業会計指針の改正(公開草案)が公表される~改正税効果会計基準等を受け見直し、収益認識基準に係る見直しは行わず~
平成30年10月30日、日本税理士会連合会、日本公認会計士協会、日本商工会議所、企業会計基準委員会は、「中小企業の会計に関する指針」の改正に関する公開草案を公表した。
これは、主に「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号、平成30年2月16日)等の公表に伴い、繰延税金資産と繰延税金負債の貸借対照表上の表示について見直しを行うものである。
《速報解説》 会計士協会、最近のIT技術発展を踏まえた研究報告「次世代の監査への展望と課題」(公開草案)を公表~AIやビッグデータ等を活用した監査に当たっての諸問題等を整理~
2018(平成30)年10月25日、日本公認会計士協会は、IT委員会研究報告「次世代の監査への展望と課題」(公開草案)を公表し、意見募集を行っている。
これは、「ITを利用した監査の展望~未来の監査へのアプローチ~」(IT委員会研究報告第48号)の内容を踏まえつつ、最近のIT技術の進化を考慮して2030 年頃の次世代の監査の在り方を展望するとともに、それを現実のものとするに当たって想定される諸問題について取り扱っている。
「収益認識に関する会計基準」及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」の徹底解説 【第2回】
収益認識基準等は、顧客との契約に対して適用されるため、まず、顧客との契約であるかどうかを検討する。具体的には、以下の①から⑤の要件のすべてを満たすものについて、顧客との契約として識別する(基準19)。当たり前の要件であるため、通常の売上取引であれば、すべての要件を満たすことが多いと考えられる。
M&Aに必要なデューデリジェンスの基本と実務-財務・税務編- 【第12回】「投融資の分析(その2)」
ゴルフ会員権やリゾート会員権等(以下、総称して「会員権」)は、ゴルフ場やリゾート施設の運営会社の発行する株式や、当該会社に対する預託保証金等から構成されており、施設利用権を表すものである。