フロー・チャートを使って学ぶ会計実務 【第61回】「賃貸等不動産関係注記」
「賃貸等不動産」とは、棚卸資産に分類されている不動産(販売用不動産、開発事業等支出金)以外のもので、賃貸収益又はキャピタル・ゲインの獲得を目的として保有されている不動産をいう(企業会計基準第20号「賃貸等不動産の時価等に開示に関する会計基準(以下、「賃貸等不動産開示基準」という)4(2))。言い換えると、自社のみで使用している不動産は対象外である。
〔具体事例から読み取る〕“強い”会社の仕組みづくりQ&A 【第11回】「循環取引の違法性とその見極めのための予防策」
上場会社の内部統制報告書を見て、気になる事例がありました。それは架空の循環取引が発覚したことで内部統制が非有効となった事例です。
報告書では、会社のリスク管理体制や業務プロセスに関わる内部統制が有効に機能しないことが原因として述べられていましたが、循環取引は、複数の会社が結託し、取引を連続させる不正な行為です。なかには不正と判別できずに取引を始めてしまったり、1社だけで連続する取引の全貌を見通すことが困難のようにも思えました。
こうした不正な取引を見極めるには、どのような予防策があるのですか。
《速報解説》 企業会計審議会が「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」等の改訂案を公表~既存制度の実効性に関する懸念や国際的な内部統制の枠組みの改訂等に対応~
2022(令和4)年12月15日、企業会計審議会内部統制部会は、「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の改訂について(公開草案)」を公表し、意見募集を行っている。
《速報解説》 会計士協会、倫理規則の改正に伴う監査基準報告書等の改正案を公表~セーフガードの定義見直しに対応し追加修正等行う~
2022年12月15日、日本公認会計士協会は、「倫理規則の改正に伴う監査基準報告書及び監査基準報告書実務指針の改正(公開草案)」を公表し、意見募集を行っている。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第135回】東海リース株式会社「外部調査委員会調査報告書(公表版)(2022年11月11日付)」
2022年7月下旬、東海リースの連結子会社である東海ハウスの当時の役員、従業員計4名がエコ・プラント株式会社(以下「エコ・プラント」という)を設立した上で、東海ハウスの部材外注加工に関する取引にエコ・プラントを介在させることにより、総額計約1,400万円の原価水増し請求を行っていることが判明したため、東海リースは、不適切な取引の内容を明らかにするとともに、他に不適切な事案が発生していないかを明らかにすることを目的として、同月26日、松井巧社外取締役監査等委員(税理士)及び西野但社外取締役監査等委員(税理士)、顧問弁護士高橋幸平氏(梅田総合法律事務所所属)の3名からなる社内調査委員会を設置して調査を開始した。
〈会計基準等を読むための〉コトバの探求 【第8回】「「自己株式」と「自社の株式」と「ストック・オプション」」-それぞれの定義と意味の整理-
株主への利益還元などを理由に、自己株式の取得を行う企業がある。
実務では、自己株式や自社株など類似の用語が使用されることがあるが、これらの用語の違いを理解して使い分けることはできているだろうか。
今回は、「自己株式」に関連する用語の定義を取り上げ、その意味を整理する。
〔まとめて確認〕会計情報の月次速報解説 【2022年11月】
2022年11月1日から11月30日までに公開した速報解説のポイントについて、改めて紹介する。
具体的な内容は、該当する速報解説をお読みいただきたい。
〈注記事項から見えた〉減損の深層 【第10回】「タクシー会社が減損に至った経緯」-顧客関連資産減損の読み方-
今回は、東京の大手タクシー会社として知られる大和自動車交通の減損事例を取り上げます。減損された資産は顧客関連資産という耳慣れない資産です。顧客関連資産とは何か、なぜ減損に至ったのかということを、この会社の中期経営計画も見ながら探っていきましょう。
〈一から学ぶ〉リース取引の会計と税務 【第4回】「ファイナンス・リース取引とオペレーティング・リース取引」
【第3回】では、リース取引の流れについて整理しました。リース契約を締結すると、今後、リース会社と取引が発生し会計処理を行います。どのような会計処理を行うか、その判断に必要になってくるのが、リース取引の判定です。
〔中小企業のM&Aの成否を決める〕対象企業の見方・見られ方 【第33回】「M&A後にできる買い手の努力」~工夫して売り手を補い、M&A後の成長を目指す~
中小企業のM&Aにおいて、満足、納得のいくM&Aはどれほど実現するでしょうか。そのような声を拾う場は多くないのではっきりとしたことはわかりませんが、買い手を例にとると、おそらくは相当のケースで、コスト面にせよ、条件面にせよ、意思決定には妥協を伴って、場合によっては妥協に妥協を重ねて、それでも何とかなるさと前向きに捉えてM&Aをするケースは少なくないように思います。