消費税の軽減税率を検証する 【第10回】「軽減税率の導入という選択」
連載の最終回にあたって、「軽減税率の導入という選択」の是非について、筆者なりの結論を出しておこう。
平成26年4月の税率引上げ時には、「簡素な給付措置」すなわち、臨時福祉給付金の給付が行われた。臨時福祉給付金は、住民税の均等割りが非課税となる世帯を給付の対象としており、その額は、「消費税率の引上げによる1年半分の食料品の支出額の増加分を参考に、給付対象者一人につき1万円とする」(※1)と説明されている。
「税理士損害賠償請求」頻出事例に見る原因・予防策のポイント【事例31(贈与税)】 「「相続時精算課税選択届出書」を別途送付としたため、期限後の提出となってしまい、贈与を錯誤として取り消した事例」
平成X6年分の贈与税につき、相続時精算課税制度を利用した資産の贈与を提案し、土地の贈与を実行したが、「相続時精算課税選択届出書」が期限後の提出となってしまった。これを所轄税務署より指摘されたため、贈与を錯誤として取り消すこととし、更正の請求を行ったところ、これが認められた。
したがって、税額に損害はないが、錯誤による抹消登記費用及び、平成X7年に再度贈与を行ったことによる所有権移転登記費用等につき損害が発生し、賠償請求を受けた。
組織再編・資本等取引に関する最近の裁判例・裁決例について 【第37回】「非公開裁決事例⑧」
今回、紹介する事件は、デット・エクイティ・スワップを行った際に、債務消滅益を計上すべきか否かについて争われた事件である。
本事件は、平成18年度税制改正前の事件であり、当時、非適格現物出資に該当するデット・エクイティ・スワップに該当するのであれば、債務消滅益を計上しないで済む余地があった。これに対し、本事件は、適格現物出資に該当したことから、やや複雑な事実関係となっている。
税務判例を読むための税法の学び方【71】 〔第8章〕判決を読む(その7)
前回、「一般的法命題」をしっかり把握すべき点、説明した。
昨今、ある裁判例の「一般的法命題」が「判例」として信じられ、多くの裁判例において引用され判断基準とされてきたものが、下級審において「判例」ではないとされたうえ、最高裁においても「判例変更」と扱われず、上告受理申し立てが不受理とされた事案があった。
すなわち、最高裁昭和56年4月24日判決である。
商業・サービス業・農林水産業活性化税制の適用・申告のポイント 【第2回】「認定支援機関等からのアドバイスを受けた旨を明らかにする書類」
書類の書式については、上記1の記載事項があれば自由であり、特段形式が定まっているわけではないが、認定支援機関等の氏名、名称などの記載には必ず押印する必要がある。また、認定支援機関等が法人の場合の代表者氏名は、法人の登記上の代表者の氏名を記入する必要がある。
こんなときどうする?復興特別所得税の実務Q&A 【第37回】「電算機計算の特例による場合の所得税及び復興特別所得税の処理」
Q 当社では、給与計算の際、平成27年分源泉徴収税額表により所得税及び復興特別所得税を源泉徴収しています。平成27年分源泉徴収税額表によらず、電算機計算の特例により所得税及び復興特別所得税を源泉徴収できるそうですが、どのような特例なのかよくわかりません。
電算機計算の特例による場合の所得税及び復興特別所得税の処理についてご教示ください。
日本の企業税制 【第24回】「BEPS最終報告書と今後の動向」
OECD 加盟国に中国、インド、ロシア等のOECD非加盟の8ヶ国が参加して進められてきたBEPS(Base Erosion and Profit Shifting=税源浸食と利益移転)プロジェクトは、10月5日に1,600ページを超える最終報告書を公表して、一応、完結した。
さっと読める! 実務必須の[重要税務判例] 【第1回】「つまみ申告事件(ことさら過少事件)」~最判平成6年11月22日(民集48巻7号1379頁)~
今回紹介する判例は、サラ金業を営む個人(X)が、真実の所得金額の大部分を脱漏して所得税の確定申告をしたことについて、重加算税の賦課を適法と解したものである。
いわゆる「つまみ申告」がなされた場合、これを単なる故意の過少申告とみるべきか、隠ぺい行為に基づく過少申告であって重加算税の対象と捉えるべきか、その限界についての理解は必ずしも一義的に明確ではなく、どのように解すべきかが問題となった。
国境を越えた役務の提供に係る消費税課税の見直し等と実務対応 【第3回】「内外判定基準の見直し」
国境を越えた役務の提供のうち、電子書籍・音楽・広告の配信等の電気通信回線を介して行われる役務の提供を特に「電気通信利用役務の提供(消法2①八の三)」として区分し、当該「電気通信利用役務の提供」に関しては、内外判定基準を従来の役務提供に係る事務所等の所在地から、役務提供を受ける者の住所地等に改められた(仕向地主義への変更)。
