収益認識会計基準と法人税法22条の2及び関係法令通達の論点研究 【第65回】
従来、収益の計上単位については、例えば、改正前の法人税基本通達2-1-10《機械設備等の販売に伴い据付工事を行った場合の収益の帰属時期の特例》で、機械設備等の販売に伴い据付工事を行った場合において機械設備等に係る販売代金の額と据付工事に係る対価の額を区分してそれぞれについて収益を計上できる取扱いを設けるなどしていたが、会計と同様に一般的な取扱いは設けていなかった(趣旨説明9頁)。
〈判例・裁決例からみた〉国際税務Q&A 【第12回】「国内にPEがない場合に外国子会社合算税制により条約相手国で生じた所得に課税することは、二国間の租税条約に抵触するか否か」
多くの租税条約では「PEなければ課税なし」原則を定めていますが、外国子会社合算税制によって、国内にPEがなくても、条約相手国で生じた所得に課税することで、二国間の租税条約に抵触することはありませんか。
〔事例で解決〕小規模宅地等特例Q&A 【第10回】「特定事業の判定(特定事業用宅地等の判定)」
被相続人である甲は、飲食業を20年間営んでおり、A宅地(甲と乙で2分の1ずつ所有)の上に存する建物(甲と乙で2分の1ずつ所有)について、1階部分を飲食店、2階及び3階部分を居住部分として利用していましたが、相続開始の1年前に利用顧客の増加に伴い2階部分を飲食店として利用することにしました。
遺贈寄付の課税関係と実務上のポイント 【第4回】「相続税の負担が不当に減少する結果となると認められる場合」
前回、「遺贈により法人に寄付をした場合には、原則として相続税はかからないが、遺贈により、遺贈をした者の親族その他これらの者と特別の関係がある者の相続税の負担が不当に減少する結果となると認められるときについては、法人を個人とみなして、相続税が課税される」(相法66④)ということを掲載した。
今回は、具体的にどのような場合に、「相続税の負担が不当に減少する結果となると認められるのか」ということについて述べていきたい。
〈Q&A〉印紙税の取扱いをめぐる事例解説 【第93回】「ソフトウェア保守契約書」
当社はソフトウェア開発会社です。当社がコンピュータソフトウェアの開発を請け負ったソフトウェアの保守を使用者から受託するにあたり、保守契約書を作成する予定ですが、印紙税の取扱いはどうなりますか。
《速報解説》 国税庁がインボイス制度の「申請手続」ページを更新し、e-Taxによる申請マニュアルを追加~税理士による代理送信に係るQ&A等も公表~
本日(令和3年11月1日)の午前10時より、適格請求書発行事業者公表サイトでの「登録番号の検索」が可能となった。
これに先立ち、令和3年10月25日に、国税庁ホームページの「特集インボイス制度」における「申請手続」のページが更新され、下記の4つのマニュアルが新たに公表された。
《速報解説》 厚生労働省、令和3年度税制改正を踏まえ、「セルフメディケーション税制に関するQ&A」を更新~新たに対象・対象外となる医薬品の詳細が明らかに~
セルフメディケーション税制は、令和3年度税制改正において、対象となる医薬品の範囲等が見直された上、適用期限が5年間延長された。
《速報解説》 国税庁、最高裁判決を踏まえた混合配当の取扱いについて公表~混合配当の際に算出される直前払戻等対応資本金額等につき減少資本剰余金額を上限に~
国税庁は、2021年10月25日、同HP『お知らせ』において、「最高裁判所令和3年3月11日判決を踏まえた利益剰余金と資本剰余金の双方を原資として行われた剰余金の配当の取扱いについて」を公表した。
谷口教授と学ぶ「税法基本判例」 【第7回】「税法の文理解釈における「一般人の理解」の意義と限界」-レーシングカー「普通乗用自動車」事件・最判平成9年11月11日訟月45巻2号421頁-
税法の解釈について、租税法律主義の下では、文理解釈が原則であることはこれまでにも述べてきたが(第4回Ⅰ、第6回Ⅲ1参照)、今回は、レーシングカー「普通乗用自動車」事件・最判平成9年11月11日訟月45巻2号421頁(以下「本判決」という)を素材にして、文理解釈の意義と限界を検討することにする。