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【STEP4】ヘッジ会計の会計処理
ヘッジ会計とは、原則として、時価評価されているヘッジ手段に係る損益又は評価差額を、ヘッジ対象に係る損益が認識されるまで純資産の部において繰り延べる方法である(基準32)。この方法を「繰延ヘッジ」という。
具体的な会計処理は、以下のとおりである。
【時価ヘッジ(実務指針160)】
その他有価証券をヘッジ対象とするヘッジ取引の会計処理方法として、繰延ヘッジ以外にも「時価ヘッジ」という方法を選択することができる(実務指針160)。
時価ヘッジを採用する場合、へッジ対象たるその他有価証券の時価の変動要因のうち特定のリスク要素(金利、為替、信用等)のみをヘッジの目的としているときは、ヘッジ取引開始以後に生じたヘッジ対象(その他有価証券)の時価の変動のうち当該リスク要素の変動に係る時価の変動額を当期の純損益に計上し、その他のリスク要素の変動に係る時価の変動額は純資産の部に計上する。他方、ヘッジ手段の損益又は評価差額は発生時に当期の純損益に計上する。
その結果、ヘッジ手段から生ずる時価変動額とヘッジ対象の中のヘッジ目的とされたリスク要素から生ずる時価変動額が当期純損益の計算上、同期間に相殺されることになる。
具体的な会計処理は、以下のとおりである(ヘッジ対象の時価の変動は、特定のリスク要素のみの変動とした場合)。
時価ヘッジが認められるのは、現在では、「その他有価証券」のみである(実務指針185)。
ヘッジ取引とヘッジ会計をまとめると、以下のとおりである。