公開日: 2021/03/18 (掲載号:No.411)
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これからの国際税務 【第24回】「デジタル課税の青写真公聴会の模様と米国の対応」

筆者: 青山 慶二

これから国際税務

【第24回】

「デジタル課税の青写真公聴会の模様と米国の対応」

 

千葉商科大学大学院 客員教授
青山 慶二

 

1 はじめに

昨年10月に公表されたデジタル課税に関する新ルール案(「青写真」と呼ばれ、「第1の柱」と「第2の柱」に区分した諮問文書を公表)は、同12月までに書面によるコメントを求めていたところ、延べで約400団体から合計3,500頁に及ぶ意見が寄せられたとされている。

そのコメントを背景に、今年1月中旬に2日間にわたって実施されたOECD公聴会には、主要な多国籍企業(デジタル関連企業、製薬業界をはじめ主要製造業・サービス業企業を含む)のみならず、主要国の経済団体、コンサルタント業、学識経験者、NGOなどからの約430名がZoom会議に参加し、これを全世界で3,000人に上る同時視聴者が見届けたとされている。

本稿では、このOECD公聴会の概要を、ビジネスからの反応を中心に振り返るとともに、本年半ばまで政治決着が繰り延べられた青写真案の帰趨に大きな影響力を持つ、米国のバイデン政権の下での方針転換を示す最近の情報を紹介して、今後の展開を予測するものである。

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これから国際税務

【第24回】

「デジタル課税の青写真公聴会の模様と米国の対応」

 

千葉商科大学大学院 客員教授
青山 慶二

 

1 はじめに

昨年10月に公表されたデジタル課税に関する新ルール案(「青写真」と呼ばれ、「第1の柱」と「第2の柱」に区分した諮問文書を公表)は、同12月までに書面によるコメントを求めていたところ、延べで約400団体から合計3,500頁に及ぶ意見が寄せられたとされている。

そのコメントを背景に、今年1月中旬に2日間にわたって実施されたOECD公聴会には、主要な多国籍企業(デジタル関連企業、製薬業界をはじめ主要製造業・サービス業企業を含む)のみならず、主要国の経済団体、コンサルタント業、学識経験者、NGOなどからの約430名がZoom会議に参加し、これを全世界で3,000人に上る同時視聴者が見届けたとされている。

本稿では、このOECD公聴会の概要を、ビジネスからの反応を中心に振り返るとともに、本年半ばまで政治決着が繰り延べられた青写真案の帰趨に大きな影響力を持つ、米国のバイデン政権の下での方針転換を示す最近の情報を紹介して、今後の展開を予測するものである。

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連載目次

これからの国際税務

筆者紹介

青山 慶二

(あおやま・けいじ)

現 職:千葉商科大学大学院 客員教授
    21世紀政策研究所 国際租税研究主幹
専 門:国際租税

【略歴】
1971年 東京大学法学部卒業
1973年 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士)、国税庁入庁
1998年 国税庁国際業務課長
2003年 ニューヨーク大学ロースクール客員研究員
2004年 国税庁審議官(国際担当)
2006年 国税庁退職、筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授
2012年 早稲田大学大学院会計研究科教授(2019年3月定年退職)
2020年 千葉商科大学大学院客員教授

【主な審議会等委員】
OECD租税委員会(1998年~2000年、2004年~2006年)
経済産業省国際課税小委員会座長(2008年~2014年)
国連経済社会理事会・税に関する専門家委員会 委員(2009年~2014年)
国際租税協会(IFA)常設研究企画委員会 委員(2010年~2018年)
政府税制調査会専門家委員会 特別委員(2010年~2011年)

【近年の著書】
『米国内国歳入法第482条(移転価格)に関する財務省規則』社団法人日本租税研究協会(1995年)
『国際課税の理論と実務』(共著)有斐閣(1997年)
『改訂版国際課税の理論と課題』(共著)税務経理協会(1999年)
『租税条約の理論と実務』(共著)清文社(2008年)
『日本の税をどう見直すか』(共著)日本経済新聞出版社(2010年)
『国際課税の理論と実務73の重要課題』(共著)大蔵財務協会(2011年)
『現代税制の現状と課題(国際課税編)』(単著)新日本法規出版(2017年)

関連書籍

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これならわかる!租税条約

本庄 資 監修  三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株) 国際事業本部・国際本部 チーフコンサルタント 藤井 恵 著

国際課税における税務調査対策Q&A

税理士 安部 和彦 著

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