〈注記事項から見えた〉
減損の深層
【第9回】
「鉄道子会社が減損に至った経緯」
-減損の理由は観光客減少か、人口減少か-
公認会計士 石王丸 周夫
〈はじめに〉
東急は2022年3月期において、子会社である伊豆急行の保有資産について減損を実施しました。
伊豆急行は、伊豆半島の東側(伊東-伊豆急下田間)を南北に走る鉄道路線の会社です。伊豆急行線はJR東日本と相互乗り入れしており、東京、神奈川方面からの観光客が利用する観光鉄道としてよく知られています。それゆえ、コロナ禍により観光客が激減し、業績が悪化したことは間違いないでしょう。
一般に減損会計では、業績が悪化すれば「減損の兆候あり」とされてしまいます。しかし、減損処理を実施するかどうかというのは、現在に至るまでの業績ではなく、今後の業績如何によります。
ということは、コロナが収まった後も観光客は戻ってこないと予測しているのでしょうか。さっそく、注記事例を確認してみましょう。
〈今回の注記事例〉
◆事例の会社名:東急
◆減損された事業の内容:交通事業
◆事例の年度:2022年3月期
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