公開日: 2019/12/05 (掲載号:No.347)
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〈桃太郎で理解する〉収益認識に関する会計基準 【第16回】(番外編①)「もし桃太郎が桃印を殿様に使用許諾したら~ライセンス売上」

筆者: 石王丸 周夫

桃太郎で理解する〉

収益認識に関する会計基準

【第16回
(番外編①)

「もし桃太郎が桃印を殿様に使用許諾したら
~ライセンス売上」

公認会計士 石王丸 周夫

 

今回からは番外編として、前回までの本編では説明できなかった新基準のポイントを取り上げます。桃太郎の正式な物語から話が少しそれますので、ご容赦ください。

 

1 「桃印」が殿様の旗印に?

桃太郎たちが、鬼退治を終えて帰ってくると、なんとそこにお殿様がやって来ていました。馬に乗ったお殿様は、宝物が載った車をチラリと見た後、桃太郎のほうを見下ろして言いました。
「桃太郎よ、大儀であった!」
「おほめに預かり、ありがとうございます。」
桃太郎はペコリと頭を下げました。

「実はな」馬を降りたお殿様は、声をひそめて言いました。「折り入って、そなたに頼みがあるのじゃが・・・」
「頼みといいますと?」
「そちの桃印を余の軍の旗印に使わせてもらいたいのじゃ。その方の今回の活躍は、国中で大評判じゃ。戦の時にこの桃印があれば、足軽どもの士気も上がるというものよ。むこう3年間でいい、ちょっと使わせてくれ。」
「・・・・。」
「なるほど、タダでは無理というわけか。それなら、小判3枚でどうじゃ、な、桃太郎。」
「ありがたき幸せにござりまする。」
桃太郎は、お殿様から小判3枚をもらい、桃印を使わせてあげることにしました。

「桃印」は、現代でいえば「商標」です。鬼をやっつけた桃太郎が使用した桃印は、縁起の良いものです。お殿様も自分の軍でこれを使用したいと思ったのでしょう。

桃太郎は、桃印の使用料として、お殿様から小判3枚をもらいましたが、これは桃太郎にとっては収益です。このような収益について、収益認識会計基準ではどのように会計処理するのでしょうか。

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桃太郎で理解する〉

収益認識に関する会計基準

【第16回
(番外編①)

「もし桃太郎が桃印を殿様に使用許諾したら
~ライセンス売上」

公認会計士 石王丸 周夫

 

今回からは番外編として、前回までの本編では説明できなかった新基準のポイントを取り上げます。桃太郎の正式な物語から話が少しそれますので、ご容赦ください。

 

1 「桃印」が殿様の旗印に?

桃太郎たちが、鬼退治を終えて帰ってくると、なんとそこにお殿様がやって来ていました。馬に乗ったお殿様は、宝物が載った車をチラリと見た後、桃太郎のほうを見下ろして言いました。
「桃太郎よ、大儀であった!」
「おほめに預かり、ありがとうございます。」
桃太郎はペコリと頭を下げました。

「実はな」馬を降りたお殿様は、声をひそめて言いました。「折り入って、そなたに頼みがあるのじゃが・・・」
「頼みといいますと?」
「そちの桃印を余の軍の旗印に使わせてもらいたいのじゃ。その方の今回の活躍は、国中で大評判じゃ。戦の時にこの桃印があれば、足軽どもの士気も上がるというものよ。むこう3年間でいい、ちょっと使わせてくれ。」
「・・・・。」
「なるほど、タダでは無理というわけか。それなら、小判3枚でどうじゃ、な、桃太郎。」
「ありがたき幸せにござりまする。」
桃太郎は、お殿様から小判3枚をもらい、桃印を使わせてあげることにしました。

「桃印」は、現代でいえば「商標」です。鬼をやっつけた桃太郎が使用した桃印は、縁起の良いものです。お殿様も自分の軍でこれを使用したいと思ったのでしょう。

桃太郎は、桃印の使用料として、お殿様から小判3枚をもらいましたが、これは桃太郎にとっては収益です。このような収益について、収益認識会計基準ではどのように会計処理するのでしょうか。

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連載目次

桃太郎で理解する〉
収益認識に関する会計基準

〔番外編〕

筆者紹介

石王丸 周夫

(いしおうまる・のりお)

公認会計士
石王丸公認会計士事務所

1968年生まれ。
1991年、慶応義塾大学商学部卒業。
1990年から2004年まで、監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)にて会計監査実務に従事し、多くの企業を担当。
2004年に石王丸公認会計士事務所開業。現在は、監査や上場企業へのディスクロージャー・コンサルティングを中心に活動している。

【主な著作】
・『気候変動リスクと会社経営 はじめの一歩
・『経理財務担当者、士業のための 最短で導き出す分配可能額
・『パターン別 計算書類作成「うっかりミス」の防ぎ方
・『会社の姿が浮かびあがるカンタン経営分析 決算書あぶり出し分析法』(以上、清文社)

   

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