〔事例で解決〕小規模宅地等特例Ｑ＆Ａ
【第13回】
「事業の一部を転業等した場合の特定事業用宅地等の特例の適用の可否」
税理士 柴田 健次
［Ｑ］
被相続人である甲は中華料理屋の飲食店業を40年間営んでいましたが、甲の相続発生に伴い、甲の事業の用に供していた下記のＡ宅地及び建物を長男乙が取得しました。■Ａ宅地の相続開始前の利用状況
乙は甲の生前から中華料理屋の従業員として勤務していましたので、中華料理屋を引き継ぐことにしましたが、相続後のＡ宅地の利用状況がそれぞれ次の通りであった場合には、小規模宅地等に係る特定事業用宅地等の特例の適用面積は何㎡になるでしょうか。
■Ａ宅地の相続開始後の利用状況
① 相続税の申告期限までの間に２階部分を乙の自宅の荷物置き場とした場合
② 相続税の申告期限までの間に２階部分を喫茶店業にした場合
⇒ 喫茶店のメニューの一部は、１階の中華料理屋のメニューの一部を使用しています。
③ 相続税の申告期限までの間に２階部分を第三者に賃貸した場合
④ 相続税の申告期限までの間に中華料理屋を取り壊し、建替え工事を行った場合
⇒ 相続税の申告期限においてまだ建物は完成していませんが、建替え後においては、１階部分については中華料理屋として事業の用に供し、２階部分については乙家族の居住の用に供する予定です。床面積は取り壊し前の床面積と同じとなります。
⑤ 相続税の申告期限までに引き継いだ中華料理屋を法人化した場合
⇒ 建物は法人に使用貸借しています。
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