公開日: 2022/06/23 (掲載号:No.475)
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〔事例で解決〕小規模宅地等特例Q&A 【第42回】「「相当の対価を得て継続的に行うもの」に該当するかどうかの判断(貸付事業用宅地等の特例の適否)」

筆者: 柴田 健次

〔事例で解決〕小規模宅地等特例Q&A

【第42回】

「「相当の対価を得て継続的に行うもの」に該当するかどうかの判断
(貸付事業用宅地等の特例の適否)」

 

税理士 柴田 健次

 

[Q]

被相続人である甲は令和4年6月20日に相続が発生し、その所有するAマンションの1室と、B宅地を配偶者である乙が相続し、引き続き、貸付事業の用に供しています。

不動産の利用状況は下記の通りですが、被相続人の貸付事業はいわゆる「準事業」に該当します。
平成30年に被相続人が購入し、長女に賃貸しています。長女は、自己の居住用として使用しています。 相続税の申告期限後も乙が引き続き長女に賃貸しています。 近隣の相場からすると月24万円程度ですが、長女は月6万円で借りています。建物賃貸借契約書はありません。Aマンションの年間の管理費、固定資産税及び都市計画税は15万円、毎年の減価償却費は40万円です。 平成15年から相続開始の日まで乙が経営している法人に貸しています。当該法人は不動産賃貸業を営んでおり、B宅地の上にマンションを建築し、貸付事業の用に供しています。 相続税の申告期限後も乙が引き続き当該法人に賃貸しています。 土地の地代は、平成15年当時に固定資産税及び都市計画税の合計の3倍で設定しており、権利金の授受はなく、無償返還に関する届出書を賃貸借として税務署に提出しています。なお、相続開始年においても概ね固定資産税及び都市計画税の合計の3倍程度の地代となっています。
貸付事業用宅地等の対象となる準事業は「相当の対価を得て継続的に行うもの」とされていますので、上記不動産に係る賃料については、利益が生じていることから相当の対価を得ているものとして、小規模宅地等に係る貸付事業用宅地等の特例の対象になると考えていいでしょうか。

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〔事例で解決〕小規模宅地等特例Q&A

【第42回】

「「相当の対価を得て継続的に行うもの」に該当するかどうかの判断
(貸付事業用宅地等の特例の適否)」

 

税理士 柴田 健次

 

[Q]

被相続人である甲は令和4年6月20日に相続が発生し、その所有するAマンションの1室と、B宅地を配偶者である乙が相続し、引き続き、貸付事業の用に供しています。

不動産の利用状況は下記の通りですが、被相続人の貸付事業はいわゆる「準事業」に該当します。
平成30年に被相続人が購入し、長女に賃貸しています。長女は、自己の居住用として使用しています。 相続税の申告期限後も乙が引き続き長女に賃貸しています。 近隣の相場からすると月24万円程度ですが、長女は月6万円で借りています。建物賃貸借契約書はありません。Aマンションの年間の管理費、固定資産税及び都市計画税は15万円、毎年の減価償却費は40万円です。 平成15年から相続開始の日まで乙が経営している法人に貸しています。当該法人は不動産賃貸業を営んでおり、B宅地の上にマンションを建築し、貸付事業の用に供しています。 相続税の申告期限後も乙が引き続き当該法人に賃貸しています。 土地の地代は、平成15年当時に固定資産税及び都市計画税の合計の3倍で設定しており、権利金の授受はなく、無償返還に関する届出書を賃貸借として税務署に提出しています。なお、相続開始年においても概ね固定資産税及び都市計画税の合計の3倍程度の地代となっています。
貸付事業用宅地等の対象となる準事業は「相当の対価を得て継続的に行うもの」とされていますので、上記不動産に係る賃料については、利益が生じていることから相当の対価を得ているものとして、小規模宅地等に係る貸付事業用宅地等の特例の対象になると考えていいでしょうか。

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連載目次


〔事例で解決〕小規模宅地等特例Q&A

〔小規模宅地等の全体〕

  • 【第1回】
    小規模宅地等の特例の適用となる取得原因と取得者
  • 【第2回】
    小規模宅地等の特例の対象財産(配偶者居住権・信託財産・国外財産など)
  • 【第3回】
    共有で取得した場合の小規模宅地等の特例の適用面積
  • 【第4回】
    贈与税の配偶者控除と小規模宅地等の特例の適用面積
  • 【第5回】
    遺言に記載がない特例対象宅地等がある場合の小規模宅地等の特例の留意点
  • 【第6回】
    限度面積を超えた場合の小規模宅地等の特例の適用の適否
  • 【第7回】
    小規模宅地等の特例の選択替え等の可否
  • 【第8回】
    未分割財産として申告した後に一部分割があった場合の小規模宅地等の特例の適用の留意点

〔特定事業用宅地等の特例〕

  • 【第9回】
    新たに事業の用に供された宅地等の判定(特定事業用宅地等の判定)
  • 【第10回】
    特定事業の判定(特定事業用宅地等の判定)
  • 【第11回】
    宅地を取得した者が未成年者、会社員、青色事業専従者、学生であった場合の特定事業用宅地等の特例の適否
  • 【第12回】
    事業の全部を転業した場合の特定事業用宅地等の特例の適用の可否
  • 【第13回】
    事業の一部を転業等した場合の特定事業用宅地等の特例の適用の可否
  • 【第14回】
    従業員・相続人以外の親族・生計一親族に事業を承継させた場合の特定事業用宅地等の特例の適用の可否
  • 【第15回】
    特定事業用宅地等の特例の適用における生計一親族の判断
  • 【第16回】
    被相続人以外の者が建物を所有している場合の特定事業用宅地等の特例の適否
  • 【第17回】
    先代事業者から事業を承継した者が申告期限までに死亡した場合の特定事業用宅地等の特例(相続後に事業承継している場合と生前に事業承継している場合)
  • 【第18回】
    事業承継者が申告期限までに死亡した場合において未分割であった場合の特定事業用宅地等の特例

〔特定居住用宅地等の特例〕

  • 【第19回】
    2以上の居住用宅地等がある場合の特定居住用宅地等の特例
  • 【第20回】
    老人ホームへ入居等した後に被相続人の居住の用に供していた家屋に新たに居住する者がいる場合の特定居住用宅地等の特例の適否
  • 【第21回】
    老人ホーム入居後に建て替えた場合の特定居住用宅地等の特例の適用
  • 【第22回】
    区分登記がされていない二世帯住宅の場合に被相続人が老人ホームに入居した場合の特定居住用宅地等の特例の適否
  • 【第23回】
    被相続人が老人ホームに入居する直前に居住していなかった宅地がある場合の特定居住用宅地等の特例の適否
  • 【第24回】
    主である建物と附属建物がある場合の特定居住用宅地等の特例の適否
  • 【第25回】
    被相続人以外の者が建物を所有している場合の特定居住用宅地等の特例の適否
  • 【第26回】
    介護のために同居した場合の特定居住用宅地等の特例の適否
  • 【第27回】
    区分登記がされていない場合の特定居住用宅地等の特例の適用(同居親族と別居親族の「居住していた」の要件の留意点)
  • 【第28回】
    区分登記がされている場合の特定居住用宅地等の特例の適用(別居親族の要件の留意点)
  • 【第29回】
    二世帯住宅に生計一親族と生計別親族が居住していた場合の特定居住用宅地等の特例の適用の可否
  • 【第30回】
    部屋ごとに区分登記がされていない場合の特定居住用宅地等の特例の適用
  • 【第31回】
    特定居住用宅地等に係る別居親族の「持ち家なし」の範囲
  • 【第32回】
    被相続人と同居していた者がいる場合に別居親族が宅地を取得した場合の特定居住用宅地等の特例の適否
  • 【第33回】
    海外居住者が自宅敷地を取得した場合の特定居住用宅地等の特例の適否
  • 【第34回】
    被相続人が国外に居住用不動産を所有している場合の特定居住用宅地等の特例の適否
  • 【第35回】
    別居親族が居住用以外の用途に供した場合や譲渡した場合の特定居住用宅地等の特例の適否
  • 【第36回】
    未分割財産に居住していた者が被相続人の居住の用に供されていた宅地等を取得した場合の特定居住用宅地等の特例の適用の可否

〔貸付事業用宅地等の特例〕

  • 【第37回】
    新たに貸付事業の用に供された宅地等の判定(貸付事業用宅地等の判定)
  • 【第38回】
    3年超の特定貸付事業の判定(貸付事業用宅地等の判定)
  • 【第39回】
    特定貸付事業と準事業の判定
  • 【第40回】
    準事業と特定貸付事業を相続した場合の貸付事業用宅地等の判定(新たに貸付事業の用に供された宅地等がある場合の判定手順)
  • 【第41回】
    砂利敷きやアスファルト舗装の駐車場がある場合の貸付事業用宅地等の特例の適否
  • 【第42回】
    「相当の対価を得て継続的に行うもの」に該当するかどうかの判断(貸付事業用宅地等の特例の適否)
  • 【第43回】
    アパート等の空室がある場合の貸付事業用宅地等の特例の適否
  • 【第44回】
    新築マンションの空室がある場合の貸付事業用宅地等の特例の適否

〔特定同族会社事業用宅地等の特例〕

  • 【第45回】
    会社の代表者が親族外である場合の特定同族会社事業用宅地等の特例の適用の可否
  • 【第46回】
    被相続人以外の者が建物を所有している場合の特定同族会社事業用宅地等の特例の適否
  • 【第47回】
    法人の事業の用に供されていた宅地等の範囲(特定同族会社事業用宅地等の特例の適否)
  • 【第48回】
    土地と建物と株式の取得者が異なる場合の特定同族会社事業用宅地等の特例の適否

〔その他〕

  • 【第49回】 8/18公開
    配偶者居住権がある場合の小規模宅地等の特例の有利選択

筆者紹介

柴田 健次

(しばた・けんじ)

税理士
柴田健次税理士事務所 所長
東京タックスコンサルティング 代表取締役

相続・事業承継を中心に業務を行っている。

【職歴】
2004年4月 資格の大原 簿記法律専門学校講師就任
2008年1月 税理士法人レガシィに勤務
2014年1月 柴田健次税理士事務所設立

【著書】
第3版 評価明細書ごとに理解する/非上場株式の評価実務』(清文社)
Q&Aでマスターする 事業承継税制の実務』(清文社)

 

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