Profession Journal » 税務・会計 » 税務 » 解説 » 所得税 » 平成26年分 確定申告実務の留意点 【第2回】「給与所得者の特定支出控除」

平成26年分 確定申告実務の留意点 【第2回】「給与所得者の特定支出控除」

筆者:篠藤 敦子

文字サイズ

平成26年分

確定申告実務の留意点

【第2回】

「給与所得者の特定支出控除」

 

公認会計士・税理士 篠藤 敦子

 

(1) はじめに

国税庁の統計資料によると、平成11年以降、所得税の確定申告をする人は毎年2,000万人を超えており、平成25年分の所得税についても2,143万人が確定申告を行った。そのうちの半数以上は、還付申告であり、給与所得者の場合は、確定申告をした人の約7割が還付申告である。

平成25年分の確定申告では、特定支出控除の適用を受ける給与所得者が急増した(平成24年分6人→平成25年分1,600人)。

これは、平成24年度税制改正で特定支出の範囲が拡大され、適用基準額の見直しも行われたため、制度を利用しやすくなったことが要因と考えられる。

平成25年分の確定申告で特定支出控除の適用を受けた(受けようとした)人の中には、特定支出の範囲を拡大解釈していたり、提出すべき書類を提出していなかったりするケースもあったようである。また、従業員から証明書の発行を依頼された企業側も、制度に対する十分な理解がなかったため、対応に困ったという話も聞く。

特定支出控除は、確定申告を行う個人だけでなく、特定支出控除に関する証明書を発行する企業側も制度の趣旨と内容をしっかりと理解しておく必要がある。最近、新聞や雑誌、ネット上で当該制度が取り上げられる機会が増えており、従業員から証明書の発行依頼を受ける可能性は従来よりも高まっていると考えられる。

企業側においても、確定申告に向け事前の準備をしておきたい。

なお、本稿の内容は、平成25年分以後の所得税に適用されるものである。改正前の制度の概要や改正前後の制度の比較については、拙稿「平成25年分 確定申告実務の留意点【第1回】平成25年分の申告から適用される改正事項①」(本誌No.51掲載)をご参照いただきたい。

 

(2) 制度の概要

給与所得者が特定支出をし、その合計額が適用基準額を超えるときは、確定申告を行うことにより、超えた部分の金額を、給与所得の金額の計算上、給与所得控除額に上乗せして控除することができる(所法57の2①)。


○記事全文をご覧いただくには、プレミアム会員としてのログインが必要です。
○プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。

○プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。

○一般会員の方は、下記ボタンよりプレミアム会員への移行手続きができます。

○非会員の皆さまにも、期間限定で閲覧していただける記事がございます(ログイン不要です)。
こちらからご覧ください。

連載目次

〈確定申告実務の留意点〉

このエントリーをはてなブックマークに追加

筆者紹介

  • 篠藤 敦子

    (しのとう・あつこ)

    公認会計士・税理士

    津田塾大学卒業
    1989年 公認会計士試験第二次試験合格
    1994年 朝日監査法人(現 あずさ監査法人)退社後、個人事務所を開業し、会計と税務実務に従事。
    2008年より甲南大学社会科学研究科会計専門職専攻教授(2016年3月まで)
    2010年より大阪電気通信大学金融経済学部非常勤講師

    【著書等】
    ・『マンガと図解/新・くらしの税金百科』共著(清文社)
    ・『会計学実践講義』共著
    ・『日商簿記1級徹底対策ドリル 商業簿記・会計学編』共著(以上、同文舘出版)
    ・『148の事例から見た是否認事項の判断ポイント』共著(税務経理協会)
    ・「不動産取引を行った場合」『税経通信』2012年3月号(103-109頁)

    【過去に担当した研修、セミナー】
    SMBCコンサルティング、日本経済新聞社、日本賃金研究センター
    社団法人大阪府工業協会、西日本旅客鉄道株式会社、社団法人埼玉県経営者協会
    大阪法務局

関連書籍

関連セミナー/研修

Profession Journal » 税務・会計 » 税務 » 解説 » 所得税 » 平成26年分 確定申告実務の留意点 【第2回】「給与所得者の特定支出控除」

Copyright ©2012- Profession Network Co.,Ltd. All Rights Reserved.

Scroll to top
Go to home