固定資産をめぐる判例・裁決例概説
【第63回】
「遺産分割により各土地の有効な土地利用を図ることができないものとは認められないから、著しく不合理な分割とは認められなかった事例」
税理士 菅野 真美
▷「分割が著しく不合理であると認められるとき」とは
相続税の土地の価額は評価単位ごと(例えば、宅地、雑種地は別のものとして)に評価するとされている(財産評価基本通達(以下「財基通」)7-2)。例えば、住宅の敷地の用に供されている土地と、駐車場の用に供されている土地がある場合、共同住宅の敷地の用に供されている土地は宅地として、駐車場の用に供されている土地は雑種地として別のものとして評価する。しかし、例外として入居者専用の駐車場のような場合は一体評価が認められる。
財産の評価は、取得者ごとに評価することが原則であるが、贈与、遺産分割等による宅地の分割が親族間で行われた場合において、例えば、分割後の画地が宅地として通常の用途に供することができないなど、その分割が著しく不合理であると認められるときは、その分割前の画地を「1画地の宅地」とする(財基通7-2(注))と定められている。この分割が著しく不合理であると認められるときとはどういうときなのか。これに関して、国税庁の質疑応答事例「宅地の評価単位-不合理分割(1)、(2)」でいくつかの事例が紹介されている。
たとえば「不合理分割(1)」の(1)、(6)は次のような事例である。
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