公開日: 2026/08/27 (掲載号:No.683)
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谷口教授と学ぶ「税法基本判例」 【第60回】「《補論》所得税の譲渡所得課税に対する法人税基本通達13-1-7(権利金の認定見合せ)の波及効果」-「第2のタキゲン事件」・大阪高判令和8年5月14日(未公刊・LEX/DB25629872)-

筆者: 谷口 勢津夫

谷口教授と学ぶ

税法基本判例

【第60回】

「《補論》所得税の譲渡所得課税に対する法人税基本通達13-1-7(権利金の認定見合せ)の波及効果」

-「第2のタキゲン事件」・大阪高判令和8年5月14日(未公刊・LEX/DB25629872)-

 

大阪学院大学法学部教授
谷口 勢津夫

 

Ⅰ はじめに

タキゲン事件・最判令和2年3月24日訟月66巻12号1925頁について、前回は、「譲渡所得課税の趣旨」法理(学説では増加益清算課税説)の観点から検討したが、第6回は、租税通達の「解釈」の問題を検討した。

今回は、法人税基本通達13-1―7(以下「本件通達規定」という)で定められている借地権設定の対価としての権利金の認定見合せという取扱いが、別税目である所得税の譲渡所得課税に対してどのような意味ないし波及効果をもつかが実質的な争点となったと考えられる事件(以下「本件」という)に関する裁判所の判断を検討することにする。

本件・大阪高判令和8年5月14日(未公刊・LEX/DB25629872。以下「本判決」という)は、原則として原審・大阪地判令和7年1月17日(未公刊・LEX/DB25629871。以下「原判決」という)を引用して判断を示している。

本判決が引用する原判決は、本件通達規定及びこれに基づく無償返還届出書の提出の趣旨について次のとおり判示した(下線筆者)。

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税法基本判例

【第60回】

「《補論》所得税の譲渡所得課税に対する法人税基本通達13-1-7(権利金の認定見合せ)の波及効果」

-「第2のタキゲン事件」・大阪高判令和8年5月14日(未公刊・LEX/DB25629872)-

 

大阪学院大学法学部教授
谷口 勢津夫

 

Ⅰ はじめに

タキゲン事件・最判令和2年3月24日訟月66巻12号1925頁について、前回は、「譲渡所得課税の趣旨」法理(学説では増加益清算課税説)の観点から検討したが、第6回は、租税通達の「解釈」の問題を検討した。

今回は、法人税基本通達13-1―7(以下「本件通達規定」という)で定められている借地権設定の対価としての権利金の認定見合せという取扱いが、別税目である所得税の譲渡所得課税に対してどのような意味ないし波及効果をもつかが実質的な争点となったと考えられる事件(以下「本件」という)に関する裁判所の判断を検討することにする。

本件・大阪高判令和8年5月14日(未公刊・LEX/DB25629872。以下「本判決」という)は、原則として原審・大阪地判令和7年1月17日(未公刊・LEX/DB25629871。以下「原判決」という)を引用して判断を示している。

本判決が引用する原判決は、本件通達規定及びこれに基づく無償返還届出書の提出の趣旨について次のとおり判示した(下線筆者)。

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連載目次

谷口教授と学ぶ「税法基本判例」

第1回~第20回

第21回~

筆者紹介

谷口 勢津夫

(たにぐち・せつお)

大阪学院大学法学部教授

1956年高知県生まれ。京都大学法学部卒業、同大学大学院法学研究科博士後期課程単位修得退学。甲南大学法学部教授、大阪大学大学院高等司法研究科教授を経て2022年4月より現職。大阪大学名誉教授。ほかに大阪大学大学院高等司法研究科長・大阪大学法務室長、アレクサンダー・フォン・フンボルト財団奨励研究員(Forschungsstipendiat der Alexander von Humboldt-Stiftung)・ミュンヘン大学客員研究員、日本税法学会理事長、租税法学会理事、IFA(International Fiscal Association)日本支部理事、資産評価政策学会理事、司法試験考査委員、公認会計士試験試験委員、独立行政法人造幣局契約監視委員会委員・委員長、大阪府収用委員会委員・会長、大阪府行政不服審査会委員・会長、公益財団法人日本税務研究センター評議員・同センター理事・同センター「日税研究賞」選考委員・同センター編集委員会委員、公益財団法人納税協会連合会「税に関する論文」選考委員、公益社団法人商事法務研究会「商事法務研究会賞」審査委員、近畿税理士会・近畿税務研究センター顧問など(一部現職。ほか歴任)。

主要著書は『租税条約論』(清文社・1999年)、『租税回避論』(清文社・2014年)、『租税回避研究の展開と課題〔清永敬次先生謝恩論文集〕』(共著・ミネルヴァ書房・2015年)、『税法の基礎理論』(清文社・2021年)、『税法創造論』(清文社・2022年)、『税法基本判例Ⅰ』(清文社・2023年)、『基礎から学べる租税法〔第4版〕』(共著・弘文堂・2025年)、『税法基本講義〔第8版〕』(弘文堂・2025年)、『税法基本判例Ⅱ』(清文社・2025年)など。
 
   

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