公開日: 2017/12/28 (掲載号:No.250)
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フロー・チャートを使って学ぶ会計実務 【第41回】「100%子会社間の対価ありの会社分割」

筆者: 西田 友洋

【STEP4】共通支配下の取引の注記

企業結合年度において、共通支配下の取引等に係る重要な取引がある場合には、以下の(1)及び(2)を注記する。

なお、個々の共通支配下の取引等についての重要性は乏しいが、企業結合年度における複数の共通支配下の取引等全体では重要性がある場合には、当該企業結合全体で注記する。

また、連結財務諸表における注記と個別財務諸表における注記が同じとなる場合には、個別財務諸表においては、連結財務諸表に当該注記がある旨の記載をもって代えることができる(基準52)。

(1) 企業結合の概要

結合当事企業又は対象となった事業の名称及びその事業の内容、企業結合日、企業結合の法的形式、結合後企業の名称、取引の目的を含む取引の概要

(2) 実施した会計処理の概要

なお、計算書類では、上記のような注記は必ずしも求められていない。

*  *  *

以上、4のステップをまとめたフロー・チャートを再掲する。


【参考】

(了)

この連載の公開日程は、下記の連載目次をご覧ください。

フロー・チャートを使って学ぶ会計実務

【第41回】

「100%子会社間の対価ありの会社分割」

 

仰星監査法人
公認会計士 西田 友洋

 

【はじめに】

今回は、100%子会社間の対価ありの会社分割を解説する。企業グループとして、経営効率化のために会社分割により子会社間で対価を交付して事業の移転を行うことがある。このことを「対価ありの会社分割」という。

100%子会社間の対価ありの会社分割は、「共通支配下の取引」【第18回】参照)に該当する。

なお、当該解説では、対価として、分割承継株式のみを、承継会社から分割会社に交付する場合で、会社分割後も承継会社は分割会社の関係会社とならない場合を前提に解説する。

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連載目次

フロー・チャートを使って学ぶ会計実務

第1回~第30回

筆者紹介

西田 友洋

(にしだ・ともひろ)

公認会計士

2007年に、仰星監査法人に入所。
法定監査、上場準備会社向けの監査を中心に様々な業種の会計監査業務に従事する。
その他、日本公認会計士協会の中小事務所等施策調査会「監査専門部会」専門委員に就任している。
2019年7月退所。

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