〈桃太郎で理解する〉
収益認識に関する会計基準
【第17回】
(番外編②)
「もしおじいさんが桃太郎の絵本を出すことになったら
~返品権付販売」
公認会計士 石王丸 周夫
1 『桃太郎』の絵本を出版!
桃太郎が鬼退治から帰ってきて、少し落ち着いた頃のことです。
おじいさんが家の前で、山のように本を積み出しています。
桃太郎はそれを見て、おじいさんにたずねました。
「これはいったい何ですか?」
「見てのとおり。本じゃよ。こないだの鬼退治のことを絵本にして売るのさ。」
「えっ! 私の話を絵本にするのですか?」
桃太郎はびっくりして飛び上がりました。
「それで・・・本の題名は?」
「『桃太郎』じゃ。」
「・・・そのまんまですね。」
桃太郎は思わず笑ってしまいましたが、それよりも本当に売れるのかどうか心配です。
「いったい、どうやって売るんですか?」
「神社の前で定期市があるだろ。あそこで本を売ってくれる商人がいるから、その人に頼んで売ってもらうんじゃ。今から100冊届けるんだが、全部買ってくれるそうだよ。」
「でも、売れ残ったらどうするんだろうなぁ・・・」
「そこなんだがな。」おじいさんは小声で言いました。「残ったものは買い戻しになるんじゃよ。」
「・・・。」
桃太郎の心配は、尽きることがないようです。
今回は桃太郎の後日談として、おじいさんが絵本を出版する話にしてみました。
おじいさんが絵本を100部出版し、それを商人に売りさばいてもらいます。商人は、いったん100部すべてを引き受けますが、売れ残った部数については、すべておじいさんのところに返品します。すなわち、返品権付きの販売です。
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