谷口教授と学ぶ
税法の基礎理論
【第45回】
「租税法律主義の基礎理論」
-課税要件法定主義と課税要件明確主義-
大阪大学大学院高等司法研究科教授
谷口 勢津夫
Ⅰ はじめに
前回は、金子宏教授による租税法律主義の機能的考察について検討を加え、それを法の支配による租税法律主義のコーティングとして理解した上で、法の支配によるコーティングを租税法律主義の「総仕上げ」とみることができること及びそのような「総仕上げ」後の租税法律主義の内容として課税要件法定主義、課税要件明確主義、合法性の原則、手続的保障原則、遡及立法の禁止及び納税者の権利保護の6つが挙げられていることを述べた。
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