〈令和2年分〉
おさえておきたい
年末調整のポイント
【第3回】
(最終回)
「ひとり親控除・寡婦控除及び所得金額調整控除に関するQ&A」
公認会計士・税理士 篠藤 敦子
シリーズ最終回は、年末調整実務について、本年分から適用される改正事項を中心にQ&A形式で解説を行う。
取り上げる事項は以下のとおりである。
なお、以下の拙稿にも年末調整に関係する事例を紹介しているので、あわせてご参照いただきたい。
- 扶養控除等申告書の源泉控除対象配偶者欄に記載した場合の配偶者控除等申告書の提出の要否
- 源泉控除対象配偶者に該当しない配偶者が年末調整で配偶者控除又は配偶者特別控除の適用を受けられるケース
- 合計所得金額に含まれないもの
- 合計所得金額の見積額と実際の額に差異が生じた場合
- 給与所得900万円以下となることが明らかな場合の合計所得金額の記載の要否
- 過去の未払残業代を一時金として支給する場合の年末調整の対象となる給与範囲
- 従業員から徴収した企業内保育所の保育料と外部保育所の保育料との差額分の取扱い
- 居住用財産の譲渡益の発生した妻に係る配偶者控除の適用
- 妻の連れ子に係る扶養控除の適用
- 夫と死別した妻(合計所得金額500万円超)の寡婦控除の適用
- 死亡した夫の住宅ローンを引き継いだ妻の住宅借入金等特別控除の適用
- 台風で被害を受け居住不可となった自宅の住宅借入金等特別控除の継続適用
- 退職者のうちに、新たに非課税となる通勤手当のある者がいる場合
- 配偶者特別控除の対象となる配偶者のマイナンバー
- マイナンバーの提供を受けられない場合
- 平成29年分の扶養控除等申告書へのマイナンバーの記載
- 「送金関係書類」に関する注意事項
- 前職がある場合の年末調整
- 2年前納した国民年金保険料の社会保険料控除
- 再居住した年の住宅借入金等特別控除
- 同居老親等の「同居」
- マイナンバーを記入した源泉徴収票
〈平成26年分で取り上げた事項〉
- 控除対象配偶者等の判定の時期
- 合計所得金額の範囲
- 住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)の再適用
- 年末調整後の再調整
- 本年分の年末調整の対象となるのは、いつの給与か。
- 3年の予定で海外転勤した者に対して、出国後に出国前までの国内勤務にかかる給与を支給した。この給与も年末調整の対象に含めるのか。
- 中途採用者の前職給与が不明である場合、当社が支給した給与のみを対象として年末調整を行ってもよいか。
- 過年度の未払残業代を本年中にさかのぼって支給した。この残業代は今年度の年末調整の対象になるのか。
- 妻が契約者となっている生命保険契約の保険料を夫が負担した。この保険料は、夫の生命保険料控除の対象になるか。
(注) 上記の記事については、掲載後の税制改正等により、解説内容が現在の規定に基づくものとは異なるケースがある。過年度の記事内に順次コメントを入れるので留意していただきたい。
《ひとり親控除・寡婦控除①》
【Q1】
改正前の寡夫に該当する者が、改正後のひとり親に該当する場合のひとり親控除の適用と手続き
令和2年分の扶養控除等申告書において寡夫として記載されており、所得者本人及び生計を一にする子の合計所得金額は、ひとり親の要件を満たしている。この場合、特段の手続なく、令和2年分の年末調整でひとり親控除の適用を受けることができるか。
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