《速報解説》 有報記載内容の共通化・合理化を推進する開示府令等の改正案が公表される~非財務情報の開示充実を目的とした「経営者による経営成績等の状況の分析」記載の追加も~
昨年公表された金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」報告において、企業と投資家との建設的な対話を促進していく観点から、我が国における制度開示内容の共通化・合理化や非財務情報の開示充実に向けた様々な提言がなされた。
《速報解説》 デンソー事件、最高裁で二審判決を破棄、納税者側の逆転勝訴に~タックスヘイブン税制における海外子会社の経済活動は実体で判定~
株式会社デンソーのシンガポール子会社が外国子会社合算税制(いわゆるタックスヘイブン対策税制、以下では「合算税制」という)の適用対象になるとして、名古屋国税局によって追徴課税がなされた事件(デンソー事件)につき、平成29年10月24日、最高裁第三小法廷は名古屋高裁判決を破棄する判決を言い渡し、デンソー側が逆転勝訴するに至った。
《速報解説》 経産省、ESG・無形資産投資に関する体系的手引及び政策提言をまとめた「伊藤レポート2.0」を公表~「開示・対話の整備」含む8項目を示す~
平成29年10月26日、経済産業省の「持続的成長に向けた長期投資(ESG・無形資産投資)研究会」は、「伊藤レポート2.0(「持続的成長に向けた長期投資(ESG・無形資産投資)研究会」報告書)」を公表した。
これからの国際税務 【第4回】「全世界所得課税方式と領域内所得課税方式」
法人税の課税にあたっては、外国法人は国内源泉所得についてのみ納税義務を負うのに対し、内国法人は全世界で稼得する所得を対象に納税義務を負うものとされている。
内国法人の全世界所得を対象とする課税方式(外国税額控除権付)は、国内のみで事業活動を行う法人と国内・海外の両方で事業活動を行う法人との間での税負担水準を平等に保つ効果があり、資本輸出中立性を保証する課税手法といわれてきた。
ただし、この方式を前提にすると、子会社形態で海外での事業展開を行う本邦法人は、子会社からの配当を繰り延べることにより親会社の全世界所得課税も遅らせることが可能となる。
山本守之の法人税“一刀両断” 【第40回】「通達を適用した更正請求」
法人税基本通達9-2-32は役員の分掌変更の場合の退職給与について、次のように取扱いを置いています。
この通達はバブル時代に節税専門の税理士によって利用され、課税の公平を阻害していました。
例えば、A社が土地を譲渡して多額の利益が生じた場合に常勤の代表取締役甲を平取締役をとし、後継者である長男乙を平取締役から分掌変更し代表取締役とする。
この際、甲に数億円の退職給与を支給し、土地の譲渡益を相殺するという節税手法です。
組織再編税制の歴史的変遷と制度趣旨 【第10回】
平成29年度税制改正後の法人税法2条12号の8柱書と比べると、三角合併についての記載がないが、これは、平成13年当時では、合併等対価の柔軟化が解禁されていなかったからである。
法人税法2条12号の8で規定されている金銭等不交付要件は、被合併法人の株主等に対し、合併法人株式以外の資産が交付されないこととしている。なお、この場合の株式に「出資を含む。」としているのは、持分会社や有限会社との合併を想定していたからである。
理由付記の不備をめぐる事例研究 【第34回】「役員退職給与」~役員退職給与の額が過大であると判断した理由は?~
今回は、青色申告法人X社に対して、「前代表取締役に対する役員退職給与の額が過大であること」を理由とする法人税更正処分の理由付記の十分性が争われた岡山地裁平成21年5月19日判決(税資259号順号11202。以下「本判決」という)を素材とする。
国外財産・非居住者をめぐる税務Q&A 【第10回】「租税条約における短期滞在者免税」
私は、中小の製造業メーカーの経理総務部門の社員です。最近、当社は、海外子会社から人材の受入れを行っており、派遣された社員の税金の計算処理もしています。
従業員が短期間派遣の場合は派遣元国の居住者継続と考えられますが、現地国でも課税され二重課税となる可能性があります。
この場合は、確定申告書で外国税額控除等を適用して調整するのですか。
相続空き家の特例 [一問一答] 【第17回】「その他の相続人が単独で取得した部分があるときの取壊し後の一部の譲渡」-対象敷地の一部の譲渡-
X(兄)は、父親が相続開始の日(昨年8月1日)まで1人で居住の用に供していた家屋(昭和56年5月31日以前に建築)とその敷地のうちA土地200㎡を単独で相続し、また、Y(妹)はその敷地のうちB土地100㎡をその相続により単独で取得しました。
Xは、家屋を取壊した後にその取得したA土地のうち120㎡を本年12月に4,200万円で売却しました。なお、相続の時から取壊しの時まで空き家で、相続の時から譲渡の時までXが取得した200㎡については未利用の土地でした。
なお、Yは、その取得したB土地100㎡で、Xの譲渡の時までの間に月極駐車場を始めています。
この場合、Xの譲渡は、「相続空き家の特例(措法35③)」の適用を受けることができるでしょうか。
