〔事例で解決〕小規模宅地等特例Q&A
【第25回】
「被相続人以外の者が建物を所有している場合の特定居住用宅地等の特例の適否」
税理士 柴田 健次
[Q]
被相続人である甲(相続開始日:令和4年2月1日)は、下記の土地及び家屋を所有していました。土地建物の生前の利用状況は、下記の通り、1階部分は甲が居住の用に供し、2階部分は生計を別にする長男乙家族が居住の用に供し、3階部分は生計を別にする被相続人の兄である丙とその内縁の妻である丁が居住の用に供しています。土地は被相続人が100%所有していますが、建物は、甲が2/10、乙が4/10、丙が3/10、丁が1/10所有しています。建物の各階ごとに玄関があり構造上区分された建物ですが、区分登記はしていません。甲は建物所有者から地代を収受しておらず、建物所有者も建物利用者から賃料は収受していません。
甲の相続発生に伴い、甲の所有していた土地及び建物持分を乙が取得し、引き続き居住の用に供した場合には、乙が適用できる特定居住用宅地等に係る小規模宅地等の特例の適用面積は何㎡でしょうか。
【相続発生前の利用状況】
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