ハラスメント発覚から紛争解決までの
企 業 対 応
【第14回】
「マタハラの「被害者」と周囲の労働者との調整を図るうえでの留意点」
弁護士 柳田 忍
【Question】
当社のA部署の社員Bは、育児休業から復帰後、短時間勤務制度を利用していますが、当社の経営状態が芳しくないため、A部署の増員はなされておらず、社員Bの育児休業取得・短時間勤務制度利用によりA部署の他の社員の業務負担が増しています。しかし、社員Bは、他の社員への気遣いを見せることなく、当然のように他の社員に仕事を押しつけて帰宅するため、他の社員から不満が出ています。そこで、社員Bの上司Cが、社員Bに対して、「短時間勤務制度を利用するのは結構なことだけど、君の代わりに君の仕事をしなければならない他の社員にも配慮してほしい」と指導したところ、社員Bから「マタハラだ」との指摘を受けました。
上司Cの発言はマタハラに当たるのでしょうか。
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