基礎から身につく組織再編税制
【第43回】
「適格現物出資を行った場合の申告調整」
～親会社が子会社を設立した場合～
太陽グラントソントン税理士法人 ディレクター
税理士 川瀬 裕太
今回は、親会社が子会社を適格現物出資により設立した場合の申告調整の具体例について解説します。
１ 適格現物出資を行った場合の現物出資法人の処理
（１） 前提条件
- 現物出資法人Ａ社が被現物出資法人Ｂ社を適格現物出資により設立します。
- 現物出資法人Ａ社から被現物出資法人Ｂ社へ土地を現物出資します。
- 現物出資法人Ａ社における現物出資直前の土地の帳簿価額は3,000です。
- 被現物出資法人Ｂ社は現物出資により資本金を2,000増加しました。
現物出資法人Ａ社の会計上の土地の帳簿価額と税務上の土地の帳簿価額には、下記の差異が生じています。
- 評価損否認：1,500
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