Profession Journal » 税務・会計 » 税務 » 解説 » 法人税 » [無料公開中]〈事例で学ぶ〉法人税申告書の書き方 【第32回】「別表6(19) 特定の地域において雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除に関する明細書」及び「別表6(19)付表 基準雇用者数等、給与等支給額及び比較給与等支給額の計算に関する明細書」〈その2〉

[無料公開中]〈事例で学ぶ〉法人税申告書の書き方 【第32回】「別表6(19) 特定の地域において雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除に関する明細書」及び「別表6(19)付表 基準雇用者数等、給与等支給額及び比較給与等支給額の計算に関する明細書」〈その2〉

筆者:菊地 康夫

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〈事例で学ぶ〉
法人税申告書の書き方

【第32回】

「別表6(19) 特定の地域において雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除に関する明細書」及び「別表6(19)付表 基準雇用者数等、給与等支給額及び比較給与等支給額の計算に関する明細書」〈その2〉

 

公認会計士・税理士
菊地 康夫

 

Ⅰ はじめに

本連載では、法人税申告書のうち、税制改正により変更もしくは新たに追加となった様式、実務書籍への掲載頻度が低い様式等を中心に、簡素な事例をもとに記載例と書き方のポイントを解説していく。

第31回目からは、平成29年度をもって終了する従来の雇用促進税制(地方拠点強化税制における雇用促進税制へ改組)、及び平成30年度の税制改正により見直しが行われたことによりその様式も改正された、地方拠点強化税制における雇用促進税制の別表をあらためて採り上げており(※)、改正点を踏まえながらその適用パターンごとに分けて順次解説している。

(※) 改正前の様式については【第10回】及び【第11回】を参照。

パターン①:平成30年4月1日以前に開始し、平成30年4月1日以後終了する事業年度の場合で従来の雇用促進税制の適用のみを受ける場合・・・「別表6(19) 特定の地域において雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除に関する明細書」【第31回】参照

パターン②:平成30年4月1日以前に開始し、平成30年4月1日以後終了する事業年度の場合で、従来の雇用促進税制とあわせて地方拠点強化税制における雇用促進税制の上乗せ適用を受ける場合・・・「別表6(19) 特定の地域において雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除に関する明細書」【第32回】(本稿)参照

パターン③:平成30年4月1日以後に開始する事業年度の場合で、地方拠点強化税制における雇用促進税制の適用を受ける場合・・・「別表6(19) 特定の地域又は地方活力向上地域等において雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除に関する明細書」【第33回】参照

 

Ⅱ 概要

この別表は、青色申告書を提出する法人が租税特別措置法第42条の12第1項ないし第2項(特定の地域において雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除)又は平成30年改正前の措置法第42条の12の2第1項から第3項まで(特定の地域において雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除)の規定(平成28年改正後の「雇用促進税制」)の適用を受ける場合に作成する。

このうち、従来の雇用促進税制については前回解説したところであるが、地域再生法に基づき都道府県知事が認定する「地方活力向上地域特定業務施設整備計画」(拡充型計画(※1)又は移転型計画(※2))を実施する法人は、従来の雇用促進税制の上乗せとして以下の税制優遇(地方事業所税額控除)が受けられる。

(Ⅰ) 地方事業所税額控除限度額=の金額+の金額+の金額

 30万円(又は60万円)(※3)×地方事業所基準雇用者数(※4)のうち特定新規雇用者数

 20万円(又は50万円)(※3)×{(イ)の数+(ロ)の数}

(イ) 新規雇用者総数(※5)特定新規雇用者数(※6)(新規雇用者総数の40%が上限)

(ロ) 地方事業所基準雇用者数-新規雇用者総数

 10万円(又は40万円)(※3)×(新規雇用者総数-特定新規雇用者数-新規雇用者総数×40%)

(※1) 拡充型計画とは、地域再生法第17条の2第1項第2号に掲げる事業に関する地方活力向上地域特定業務施設整備計画をいう。地方に本社等を置く企業が本社等を増築する場合や、東京23区以外に本社等を置く企業が地方都市に本社等を移転する場合などが該当する。

(※2) 移転型計画とは、地域再生法第17条の2第1項第1号に掲げる事業に関する地方活力向上地域特定業務施設整備計画をいう。東京23区に本社等を置く企業が地方都市に本社等を移転する場合などが該当する。

(※3) 本制度は前回解説した適用要件のうち、の「基準雇用者数を適用年度開始の日の前日における雇用者(当期末において高年齢雇用者に該当する者を除く)の数で除した数(基準雇用者割合)が10%以上であること。」の要件以外の要件を満たせば適用はできるが、の要件をあわせて満たす場合は、それぞれ括弧書きの上乗せ金額となる。

(※4) 地方事業所基準雇用者数とは、適用年度開始の日から起算して2年前の日からその適用年度終了の日までの間に拡充型計画又は移転型計画の認定を受けた法人が地方活力向上地域において整備した地域再生法に規定する特定業務施設のみをその法人の事業所とみなした場合における基準雇用者数として所定の証明がされた数をいう。

なお、ここでいう特定業務施設とは、調査・企画部門、情報処理部門、研究開発部門、国際事業部門、その他管理業務部門のいずれかを有する事業所又は研究所もしくは研修所であって重要な役割(いわゆる本社機能)を担う事業所をいう。

(※5) 新規雇用者総数とは、特定業務施設においてその適用年度に新たに雇用された雇用者でその適用年度終了の日においてその特定業務施設に勤務する者の総数(その適用年度の地方事業所基準雇用者数を上限とする)として所定の証明がされた数をいう。

(※6) 特定新規雇用者数とは、その法人が受けた地域再生法の認定に係る特定業務施設において適用年度に新たに雇い入れた無期雇用かつフルタイム(注)の雇用者でその適用年度終了の日においてその特定業務施設に勤務するものの数として所定の証明がなされた数をいう。

(注) 無期雇用とは労働契約法(平成19年法律第128号)第17条第1項に規定する有期労働契約以外の労働契約を締結していることをいい、フルタイムとは短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律(平成5年法律第76号)第2条に規定する短時間労働者でないことをいう。

なお、移転型計画の認定を受けた法人で本制度の適用を受ける場合、その適用を受ける事業年度以後の各適用年度において、雇用保険法の適用事業を行っている場合には、次の特例措置(地方事業所特別税額控除)が適用できる。

(Ⅱ) 地方事業所特別税額控除限度額=30万円×地方事業所特別基準雇用者数(※7)

(※7) 地方事業所特別基準雇用者数とは、適用年度開始の日から起算して2年前の日からその適用年度終了の日までの間に移転型計画の認定を受けた法人のその適用年度及びその適用年度前の各事業年度のうち、その計画の認定を受けた日以後に終了する各事業年度のその法人が地方活力向上地域に移転して整備した特定業務施設のみをその法人の事業所とみなした場合における基準雇用者数として所定の証明がされた数の合計数をいう。

 

[適用にあたっての注意点]

 上記(Ⅰ)の控除税額は、適用事業年度の法人税額の30%相当額から、前回〈その1〉で解説した本体部分の控除税額と、地方拠点建物等を取得した場合の税額控除制度(措法42の11の2、旧措法42の12)による控除税額との合計額を控除した残額が上限となる。また、上記(Ⅱ)による控除税額は、これらと(Ⅰ)による控除税額との合計額を控除した残額が上限となる。

 本拡充措置を適用するためには、確定申告書等に次の書類の添付が必要。

(1) 適用事業年度開始後2ヶ月以内に公共職業安定所に雇用促進計画の提出を行い、適用事業年度終了後2ヶ月以内に都道府県労働局又は公共職業安定所で計画の達成状況についての確認を受け、その際交付される雇用促進計画の達成状況を確認した旨の書類の写し

(2) 控除の対象となる基準雇用者数、控除を受ける金額及びその金額の計算に関する明細を記載した書類

 
なお、以下の解説では前回の〈その1〉で解説した内容と重複する部分については極力その解説を省略しているので、必要に応じて〈その1〉もあわせてお読みいただきたい。

◇ ◆ 記載上のポイント ◆ ◇

次の順序で記載すると効率的である。

なお、平成30年4月1日前に開始する事業年度の場合は、別表6(19)〔26欄〕〔35欄〕と、別表6(19)付表〔12欄〕〔19欄〕の記載は不要となる。

別表6(19)付表〔1欄〕〔5欄〕の①~⑧欄

⇒ 適用可否の判定〔5の①欄〕≧5(中小企業者等の場合は2)

 

別表6(19)〔1欄〕〔3欄〕

⇒ 適用可否の判定〔3欄〕≧0.1

 

別表6(19)付表〔20欄〕〔30欄〕

 

別表6(19)〔4欄〕〔5欄〕

⇒ 適用可否の判定(〔4欄〕〔5欄〕

 

別表6(19)〔6欄〕〔7欄〕〔15欄〕〔16欄〕〔8欄〕〔14欄〕

 

別表6(19)付表〔6欄〕〔11欄〕

 

別表6(19)〔17欄〕〔25欄〕〔36欄〕〔38欄〕

 

別表6(19)〔39欄〕〔49欄〕

 

Ⅲ 「別表6(19)」「別表6(19)付表」の書き方と留意点

(1) 設例

▷ 会社名:(株)プロネット工業

▷ 事業年度:平成29年10月1日~平成30年9月30日

▷ 資本金額:20,000,000円(中小企業者に該当)

本社は東京にあるが、効率的に研究開発成果を量産に結びつけるため、平成29年10月5日に地域再生法に規定する地方活力向上地域特定業務施設整備計画(移転型)の認定を受け、主力生産工場がある地方のA市に研究所(特定業務施設に該当)を新たに建設し、東京本社から研究開発機能を移転した。

▷ 雇用者に対する給与等支給額

当期総額:868,800,000円

そのうち当期末の高年齢雇用者に係る金額:8,800,000円

前期総額:778,400,000円(H28.10.1~H29.9.30)

そのうち当期末の高年齢雇用者に係る金額:8,400,000円

▷ 法人全体の雇用者の数

当期末:175人

前期末:157人

そのうち当期末の高年齢雇用者の数:2人

▷ 同意雇用開発促進地域内(A市が該当)に所在する事業所の雇用者の数

当期末:75人(内、新規雇用者数:22人)

前期末:57人

そのうち当期末の高年齢雇用者の数:2人

▷ そのうち特定業務施設(A市研究所)の雇用者の数

当期末:15人

そのうち8人は東京より異動、7人は現地採用(内、4人は特定新規雇用者に該当)

前期末:0人

そのうち当期末の高年齢雇用者の数:0人

▷ 税額控除前の法人税額:59,750,000円

(2) 今回の別表が適用される事業年度

平成30年4月1日以後終了する事業年度。

(3) 別表の記載例

※画像をクリックすると、別ページでPDFが開きます。


(4) 別表の各記載欄の説明

◆別表6(19)

〔1欄〕〔6欄〕前回の〈その1〉の解説と同じため省略。

〔7欄〕特定地域基準雇用者数

別表6(19)付表の〔2の④欄〕の数と〔5の④欄〕の数のうち少ない方を記載。事例では、15>5より「5」を記入。

〔8欄〕調整基準雇用者数

〔2欄〕〔16欄〕の計算結果を記載(マイナスの場合は0)。事例では、20-15の計算結果である「5」を記入。

〔9欄〕控除対象特定地域基準雇用者数

〔7欄〕〔8欄〕の数を比較して少ない方を記載。事例では、両欄とも同数のため「5」と記入。

〔10欄〕税額控除限度額

〔9欄〕×400,000円の計算結果を記載。ただし、〔3欄〕<0.1の場合、又は〔4欄〕〔5欄〕の場合は「0」と記載する。事例では5×400,000の計算結果である「2,000,000」を記入。

〔11欄〕当期税額基準額

中小企業者等に該当する場合は、〔6欄〕×20/100の計算結果を、中小企業者等以外の場合は、〔6欄〕×10/100の計算結果を記載(少数点以下切捨)。申告書欄内の計算式の分子は、中小企業者等に該当する場合は「10又は」を消し、その他の場合は「又は20」を消して計算する。

事例では、中小企業者等に該当するので「10又は」を消して、59,750,000×20/100の計算結果である「11,950,000」を記入。

〔12欄〕当期税額控除可能額

〔10欄〕〔11欄〕のうち少ない金額を記載。事例では、2,000,000<11,950,000より、「2,000,000」を記入。

〔13欄〕調整前法人税額超過構成額

租税特別措置法第42条の13(法人税の額から控除される特別控除額の特例)の規定の適用を受ける場合には、別表6(28)の〔7の⑭欄〕の金額を記載。事例では当該特例を受けないものとして空欄とする。

〔14欄〕当期税額控除額

〔12欄〕〔13欄〕の計算結果を記載(マイナスの場合は「0」)。事例では2,000,000-0の計算結果である「2,000,000」を記入。

〔認定地方活力向上地域等特定業務施設整備計画に関する事項〕

〔認定年月日〕欄

地域再生法第17条の2第1項に規定する地方活力向上地域特定業務施設整備計画の同項に規定する認定都道府県知事による認定年月日を記入(変更がある場合はその変更認定年月日を括弧内に記入)。事例では「29・10・5」と記入。

〔事業実施地域〕欄

地域再生法第17条の2第3項の認定を受けた同条第1項に規定する地方活力向上地域特定業務施設整備計画の実施地域を記入。事例では「A市」と記入。

〔平成30年改正法附則第91条第1項の規定の適用の有無〕欄

平成30年4月1日以後に開始する事業年度の場合で、平成30年3月31日までに整備計画の認定を受けている場合には、平成30年改正法附則第91条第1項の規定の経過措置の適用の有無を該当する方に〇印を付す。事例では平成30年4月1日前に開始した事業年度であるため、特に記載を要しない。

〔地方事業所基準雇用者数に係る当期税額控除額の計算〕

〔15欄〕地方事業所基準雇用者数

平成30年4月1日前に開始した事業年度の場合は、別表6(19)付表の〔5欄〕の⑦欄の数を記載(マイナスの場合は「0」)。申告書欄内の文言は「又は「5の⑤」」を消す。事例では、「15」を記入。

〔16欄〕調整地方事業所基準雇用者数

〔2欄〕〔15欄〕の数を比較して少ない方を記載。事例では、20>15より「15」を記入。

〔17欄〕控除対象特定新規雇用者数

〔16欄〕と別表6(19)付表の〔6欄〕の数を比較して少ない方を記載。事例では、15>4より「4」を記入。

〔18欄〕非特定新規雇用者数及び非新規基準雇用者数の合計

別表6(19)付表の〔9欄〕〔10欄〕の計算結果を記載。事例では、2+8の計算結果である「10」を記入。

〔19欄〕非特定新規雇用者超過数

別表6(19)付表の〔11欄〕の数を記載。事例では「1」と記入。

〔20欄〕(3)≧10%又は(1)=0の場合

〔3欄〕が10%以上又は〔1欄〕が0の場合には、〔17欄〕×600,000+〔18欄〕×500,000+〔19欄〕×400,000の計算結果を記載。事例では、〔3欄〕が10%以上なので、4×600,000+10×500,000+1×400,000の計算結果である「7,800,000」を記入。

〔21欄〕同上以外の場合

〔20欄〕の条件に該当しない場合には、〔17欄〕×300,000+〔18欄〕×200,000+〔19欄〕×100,000の計算結果を記載。事例では、該当がないので空欄のまま。

〔22欄〕地方事業所税額控除限度額

〔20欄〕又は〔21欄〕に記載した金額を記載。ただし、〔4欄〕〔5欄〕の場合は「0」と記載する。事例では「7,800,000」と記入。

〔23欄〕当期税額基準額

〔6欄〕×30/100の計算結果を記載(少数点以下切捨)。事例では、59,750,000×30/100の計算結果である「17,925,000」を記入。

〔24欄〕差引当期税額基準額残額

〔23欄〕〔12欄〕の計算結果を記載。なお、「地方活力向上地域において特定建物等を取得した場合の法人税額の特別控除」の規定の適用を受ける場合は、その計算結果から、さらに別表6(18)の〔16欄〕の金額を差し引いて計算する。事例では、当該規定の適用は受けないものとして、17,925,000-2,000,000の計算結果である「15,925,000」を記入。

〔25欄〕当期税額控除可能額

〔22欄〕〔24欄〕のうち少ない金額を記載。事例では、7,800,000<15,925,000より、「7,800,000」を記入。

〔26欄〕〔35欄〕該当がないため省略。

〔36欄〕当期税額控除可能額

〔25欄〕又は〔35欄〕に記載された金額を記載。事例では、「7,800,000」を記入。

〔37欄〕調整前法人税額超過構成額

租税特別措置法第42条の13(法人税の額から控除される特別控除額の特例)の規定の適用を受ける場合には、別表6(28)の〔7の⑮欄〕の金額を記載。事例では当該特例を受けないものとして空欄とする。

〔38欄〕当期税額控除額

〔36欄〕〔37欄〕の計算結果を記載(マイナスの場合は「0」)。事例では7,800,000-0の計算結果である「7,800,000」を記入。

〔地方事業所特別基準雇用者数に係る当期税額控除額の計算〕

〔基準年度〕欄

措置法第42条の12第1項の規定もしくは平成30年旧措置法第42条の12第2項の規定の適用を受ける事業年度(又は受けた事業年度)を記載。事例では「29・10・1」「30・9・30」と記入。

〔39欄〕~〔42欄〕地方事業所特別基準雇用者数の基礎となる地方事業所基準雇用者数

適用年度の各欄は、地方活力向上地域等特定業務施設整備計画の認定を受けた日以後に終了する各事業年度ごとに、別表6(19)付表の〔5欄〕の⑧欄に記載される人数を記載する。なお、内書は平成30年4月1日以後開始する事業年度の場合に使用する欄であるため記載を要しない。

事例では、当期において認定を受けているので、「当期分」の欄のみに、「15」と記入する。

▼ 注意!▼

付表を作成していない年度がある場合は、当該欄に準じて計算した人数を記載することになるが、その際にはその計算に関する明細を別紙記載して添付することになっている。

〔43欄〕地方事業所特別基準雇用者数

〔39欄〕〔40欄〕〔41欄〕〔42欄〕の計算結果を記載(マイナスの場合は「0」)。事例では、各欄の合計額である「15」を記入。

〔44欄〕地方事業所特別税額控除限度額

〔43欄〕〔43欄〕の内書)×300,000+〔43欄〕の内書×200,000の計算結果を記載。事例では、内書がないので15×300,000の計算結果である「4,500,000」を記入。

〔45欄〕差引当期税額基準額残額

平成30年4月1日前に開始した事業年度の場合には、〔24欄〕〔25欄〕の計算結果を記載。申告書欄内の文言は、「又は((34)-(別表六(十八)「16」)-(35))」を消す。

事例では、15,925,000-7,800,000の計算結果である「8,125,000」を記入。

〔46欄〕当期税額控除可能額

〔44欄〕〔45欄〕のうち少ない金額を記載。事例では、4,500,000<8,125,000より、「4,500,000」を記入。

〔47欄〕調整前法人税額超過構成額

租税特別措置法第42条の13(法人税の額から控除される特別控除額の特例)の規定の適用を受ける場合には、別表6(28)の〔7の⑯欄〕の金額を記載。事例では当該特例を受けないものとして空欄とする。

〔48欄〕当期税額控除額

〔46欄〕〔47欄〕の計算結果を記載(マイナスの場合は「0」)。事例では4,500,000-0の計算結果である「4,500,000」を記入。

〔49欄〕法人税額の特別控除額

〔14欄〕〔38欄〕〔48欄〕の計算結果を記載。事例では2,000,000+7,800,000+4,500,000の計算結果である「14,300,000」を記入。

◆別表6(19)付表

〔基準雇用者数等の計算に関する明細〕

〔1欄〕から〔5欄〕まで、「① 法人全体」「② 同意雇用開発促進地域内に所在する事業所」「③ ②のうち旧措法第42条の12第2項の規定の適用に係る特定業務施設に該当する事業所」「④ 差引」「⑤ 特定業務施設」「⑥ ⑤のうち同意雇用開発促進地域内に所在する事業所で旧措法第42条の12第1項の規定の適用に係るもの」「⑦ 差引」「⑧ ⑤のうち移転型計画に係る特定業務施設」の各欄の該当する人数を記載。

なお、①~②の各欄は前回の〈その1〉の解説と同じため省略。

〔1欄〕当期の終了の日における雇用者の数

当期の終了の日における雇用者の人数を記載。事例では③欄及び⑤欄に特定業務施設の人数である「15」を記入し、⑥欄は該当がないので空欄のまま。④欄には(②欄-③欄)の計算結果である「60」を記入。⑦欄には(⑤欄-⑥欄)の計算結果である「15」を記入。⑧欄は移転型計画に係る特定業務施設の人数である「15」を記入。

〔2欄〕(1)のうち新規雇用者の数

〔1欄〕のうち、新規雇用者の人数を記載。事例では③欄及び⑤欄に特定業務施設の人数である「7」を記入し、かつ⑤欄の内書には特定新規雇用者の人数である「4」を記入。⑥欄は該当がないので空欄のまま。④欄には(②欄-③欄)の計算結果である「15」を記入。⑦欄には(⑤欄-⑥欄)の計算結果である「7」と内書に「4」を記入。⑧欄は移転型計画に係る特定業務施設の人数である「7」と内書に「4」を記入。

〔3欄〕当期の開始の日の前日における雇用者の数

当期の開始の日の前日における雇用者の人数を記載。事例では③欄及び⑤欄に特定業務施設の人数である「0」を記入し、⑥欄は該当がないので空欄のまま。④欄には(②欄-③欄)の計算結果である「57」を記入。⑦欄には(⑤欄-⑥欄)の計算結果である「0」を記入。⑧欄は移転型計画に係る特定業務施設の人数である「0」を記入。

〔4欄〕(3)のうち当期の終了の日において高年齢雇用者に該当する者の数

〔3欄〕のうち当期の終了の日において高年齢雇用者に該当する者の人数を記載。事例では③欄及び⑤欄に特定業務施設の人数である「0」を記入し、⑥欄は該当がないので空欄のまま。④欄には(②欄-③欄)の計算結果である「2」を記入。⑦欄には(⑤欄-⑥欄)の計算結果である「0」を記入。⑧欄は移転型計画に係る特定業務施設の人数である「0」を記入。

〔5欄〕基準雇用者数

〔1欄〕-(〔3欄〕〔4欄〕)の計算結果を記載。事例では、③欄と⑤欄及び⑧欄に15-(0-0)の計算結果である「15」を記入。⑥欄は該当がないので空欄のまま。④欄には(②欄-③欄)の計算結果である「5」、⑦欄には(⑤欄-⑥欄)の計算結果である「15」を記入。

〔6欄〕特定新規雇用者数

〔2欄〕の⑦欄の内書の人数を記載。事例では「4」を記入。

〔7欄〕新規雇用者総数

〔2欄〕の⑦欄の人数と別表6(19)の〔16欄〕の人数を比較して少ない方を記載。事例では、7<15より「7」を記入。

〔8欄〕新規雇用者総数の40%相当額

〔7欄〕の数に40/100の割合を乗じた数を記載(少数点以下切捨)。事例では、7×40/100の計算結果である「2」を記入。

〔9欄〕非特定新規雇用者数

〔7欄〕〔6欄〕の数と〔8欄〕の数を比較して少ない方を記載(マイナスの場合は「0」)。事例では、7-4>2より「2」を記入。

〔10欄〕非新規基準雇用者数

別表6(19)の〔16欄〕-付表〔7欄〕の計算結果を記載。事例では、15-7の計算結果である「8」を記入。

〔11欄〕非特定新規雇用者超過数

〔7欄〕〔6欄〕〔8欄〕の計算結果を記載。事例では、7-4-2の計算結果である「1」を記入。

〔12欄〕〔19欄〕該当がないため省略。

〔20欄〕〔30欄〕前回の〈その1〉の解説と同じため省略。

(了)

【参考】 厚生労働省ホームページ
雇用促進税制

「〈事例で学ぶ〉法人税申告書の書き方」は、毎月最終週に掲載されます。

連載目次

〈事例で学ぶ〉法人税申告書の書き方

第1回~第30回 ※クリックするとご覧いただけます。

第31回~

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筆者紹介

  • 菊地 康夫

    (きくち・やすお)

    公認会計士・税理士

    平成6年、公認会計士2次試験合格。平成12年、税理士登録。
    これまで上場会社等の会計監査業務から中小企業・個人事業者の税務顧問、決算書の分析をもとにした経営診断・コンサルティング業務、セミナー講師など幅広い業務に従事。

    【主な著作】
    記載例でわかる法人税申告書 プロの読み方・作り方』(清文社)
    『決算書の数字から見える 経営判断のヒント』(清文社)
    ほか

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