公開日: 2019/08/16 (掲載号:No.331)
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谷口教授と学ぶ「税法の基礎理論」 【第17回】「ちょっと一息:還付金カンプ(フ)?!」

筆者: 谷口 勢津夫

谷口教授と学ぶ

税法基礎理論

【第17回】

「ちょっと一息:還付金カンプ(フ)?!」

 

大阪大学大学院高等司法研究科教授
谷口 勢津夫

 

第6回から前回まで「租税法律主義と実質主義との相克」という主題の下で、特に第7回以降は10回にわたって税法の解釈適用の「過形成」について検討してきた。このような検討は前回で「一旦」締め括ることにし、次回からは、実質主義が税法上論じられてきた主要な問題領域の一つである租税回避について、租税法律主義を尊重する立場から、検討することにするが、今回は、暫し「閑談休話」として、筆者がかつて書いた小文を再録しておくことにする。

その小文は、筆者が以前勤務していた甲南大学が法科大学院の開設を準備するために設置した法曹養成高等教育研究所のホームページ(同法科大学院の開設後は閉鎖)に2002年8月30日に寄稿したものである。当時、筆者も含め同研究所のメンバーが法科大学院の開設に向けて「法律学への思い」をできるだけ広く訴えようとして寄稿していたところである。

前回検討した最判平成26年12月12日訟月61巻5号1073頁を初めて目にした時、かつて自分がその小文で取り上げた問題について、12年余りの歳月を経て最高裁によって一定の解決が示されたことを知り、感慨深く思われたと同時に、その小文において「私見留保」としていた者として、やっと腑に落ちる思いがしたことが思い出される。

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税法基礎理論

【第17回】

「ちょっと一息:還付金カンプ(フ)?!」

 

大阪大学大学院高等司法研究科教授
谷口 勢津夫

 

第6回から前回まで「租税法律主義と実質主義との相克」という主題の下で、特に第7回以降は10回にわたって税法の解釈適用の「過形成」について検討してきた。このような検討は前回で「一旦」締め括ることにし、次回からは、実質主義が税法上論じられてきた主要な問題領域の一つである租税回避について、租税法律主義を尊重する立場から、検討することにするが、今回は、暫し「閑談休話」として、筆者がかつて書いた小文を再録しておくことにする。

その小文は、筆者が以前勤務していた甲南大学が法科大学院の開設を準備するために設置した法曹養成高等教育研究所のホームページ(同法科大学院の開設後は閉鎖)に2002年8月30日に寄稿したものである。当時、筆者も含め同研究所のメンバーが法科大学院の開設に向けて「法律学への思い」をできるだけ広く訴えようとして寄稿していたところである。

前回検討した最判平成26年12月12日訟月61巻5号1073頁を初めて目にした時、かつて自分がその小文で取り上げた問題について、12年余りの歳月を経て最高裁によって一定の解決が示されたことを知り、感慨深く思われたと同時に、その小文において「私見留保」としていた者として、やっと腑に落ちる思いがしたことが思い出される。

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連載目次

谷口教授と学ぶ「税法の基礎理論」

筆者紹介

谷口 勢津夫

(たにぐち・せつお)

大阪学院大学法学部教授

1956年高知県生まれ。京都大学法学部卒業、同大学大学院法学研究科博士後期課程単位修得退学。甲南大学法学部教授、大阪大学大学院高等司法研究科教授を経て2022年4月より現職。大阪大学名誉教授。ほかに大阪大学大学院高等司法研究科長・大阪大学法務室長、アレクサンダー・フォン・フンボルト財団奨励研究員(Forschungsstipendiat der Alexander von Humboldt-Stiftung)・ミュンヘン大学客員研究員、日本税法学会理事長、租税法学会理事、IFA(International Fiscal Association)日本支部理事、資産評価政策学会理事、司法試験考査委員、公認会計士試験試験委員、独立行政法人造幣局契約監視委員会委員・委員長、大阪府収用委員会委員・会長、大阪府行政不服審査会委員・会長、公益財団法人日本税務研究センター評議員・同「日税研究賞」選考委員、公益財団法人納税協会連合会「税に関する論文」選考委員、公益社団法人商事法務研究会「商事法務研究会賞」審査委員、近畿税理士会・近畿税務研究センター顧問など(一部現職。ほか歴任)。

主要著書は『租税条約論』(清文社・1999年)、『租税回避論』(清文社・2014年)、『租税回避研究の展開と課題〔清永敬次先生謝恩論文集〕』(共著・ミネルヴァ書房・2015年)、『税法の基礎理論』(清文社・2021年)、『税法基本講義〔第7版〕』(弘文堂・2021年)、『基礎から学べる租税法〔第3版〕』(共著・弘文堂・2022年)、『税法創造論』(清文社・2022年)、『税法基本判例Ⅰ』(清文社、2023年)など。
 
  

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