税理士が知っておきたい
不動産鑑定評価の常識
【第81回】
「誤解を生じやすい温泉地の評価」
不動産鑑定士 黒沢 泰
1 はじめに
前回は、不動産鑑定評価基準(以下、「基準」と呼ぶ場合はこれを指します)には何らの規定がない「場所的利益」の算定について取り上げました。不動産鑑定士が鑑定評価の依頼を受ける案件のなかには、このように基準に格別の規定がないものも少なからず存在します。
今回取り上げる温泉地の評価も同様に基準に規定がなく、特に「温泉権」ということばが登場する場面では留意しなければならない事項があります。それは、「温泉権」と呼ぶ場合、それが2つの意味合いをもって使用されており、これを十分理解しておかなければ誤解を生じかねないからです。
2 温泉とは
温泉法第2条第1項では、「温泉とは、地中からゆう出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く。)で、別表に掲げる温度又は物質を有するもの」と定義しています。
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