法人税の損金経理要件をめぐる事例解説
【事例89】
「取得後売主にリースバックした後に取り壊した建物の除却損該当性」
拓殖大学商学部教授
税理士 安部 和彦
【Q】
私は、関東地方のとある県庁所在地に本社を置き、関東一円に所在する、いわゆるビジネスホテルを経営している株式会社X(資本金10億円で3月決算)において、経理部長を務めております。
コロナ禍明け後は、円安やインフレ圧力という外的な不確実要素はあるものの、インバウンド需要のみならず、日本人の出張・観光需要ともに旺盛で、東京に比較的近い宿泊施設は高い稼働率を保っており、わが社もその恩恵を大いに受けて業績は堅調です。そのため、ビジネスホテルの新規開業を目指して、ホテル開業適地を探して情報収集をするとともに、適当な物件の情報を得たらすぐに実地調査を行って、その結果を役員会に報告する日々となっているところです。
さて、コロナ禍の時期は少し間が空きましたが、コロナ禍明け後はその間の空白の埋め合わせをするかの如く、わが社も昨年に続き今年も先月から国税局の税務調査を受けています。その中で現在問題となっているのは、取り壊した建物にかかる固定資産除却損の計上の可否です。老朽化した建物を土地とともに取得したものの、約1年間売主にリースバックしましたが、その後わが社としては使用することなく取り壊した当該建物は、再利用しようがないものですから、除却損を計上するほかに経理処理しようがないものと考えておりました。しかし、国税局の主査は、取り壊すことを前提に取得した建物は、たとえすぐに取り壊していなくとも、損失を計上するのではなく新しく取得した土地の取得価額に含めるべきと難癖をつけてきます。この点につき法人税法上、どのように取り扱うのが妥当なのでしょうか、教えてください。
この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員登録およびログインが必要です。
すでに会員登録をされている方は、下記ボタンからログインのうえ、ご覧ください。
Profession Journalのすべての記事をご覧いただくには、「プレミアム会員(有料)」へのご登録が必要となります。
なお、『速報解説』については「一般会員(無料)」へのご登録でも、ご覧いただけます。
※他にもWebセミナー受け放題のスーパープレミアム会員などがございます。
会員登録がお済みでない方は、下記会員登録のボタンより、ご登録のお手続きをお願いいたします。
































