公開日: 2016/02/25 (掲載号:No.158)
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計算書類作成に関する“うっかりミス”の事例と防止策 【第9回】「実際にある「復配時」のこんな注記ミス」

筆者: 石王丸 周夫

計算書類作成に関する

“うっかりミス”の事例と防止策

【第9回】

「実際にある「復配時」のこんな注記ミス」

 

公認会計士 石王丸 周夫

 

1 今回の事例

計算書類のドラフトにはうっかりミスがつきものです。
たとえば、こんなミスをよく見かけます。

【事例9-1】
剰余金の配当に関する注記が間違っているが、それだけを見ても間違いに気づかない。

〔誤〕

連結株主資本等変動計算書に関する注記

(1) 当連結会計年度の末日における発行済株式の種類及び総数

普通株式  17,020,000 株

(2) 剰余金の配当に関する事項

① 配当金支払額等

該当事項はありません。

② 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度になるもの

該当事項はありません。

この事例には間違いが含まれているのですが、実はこれだけを見ていてもどこが間違っているかはわかりません。

ヒントを出しましょう。

この会社はここ数年業績が芳しくなく、無配の状態が続いていました。ところが今年度は営業努力が実って業績が好転し、今年度に係る定時株主総会(開催されるのは翌年度)において、剰余金の配当議案を出すことにしています。

上の事例でどこが間違いか、おわかりになったでしょうか。

 

2 復配時の正しい記載パターン

まず、剰余金の配当議案を確認しておきましょう。

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計算書類作成に関する

“うっかりミス”の事例と防止策

【第9回】

「実際にある「復配時」のこんな注記ミス」

 

公認会計士 石王丸 周夫

 

1 今回の事例

計算書類のドラフトにはうっかりミスがつきものです。
たとえば、こんなミスをよく見かけます。

【事例9-1】
剰余金の配当に関する注記が間違っているが、それだけを見ても間違いに気づかない。

〔誤〕

連結株主資本等変動計算書に関する注記

(1) 当連結会計年度の末日における発行済株式の種類及び総数

普通株式  17,020,000 株

(2) 剰余金の配当に関する事項

① 配当金支払額等

該当事項はありません。

② 基準日が当連結会計年度に属する配当のうち、配当の効力発生日が翌連結会計年度になるもの

該当事項はありません。

この事例には間違いが含まれているのですが、実はこれだけを見ていてもどこが間違っているかはわかりません。

ヒントを出しましょう。

この会社はここ数年業績が芳しくなく、無配の状態が続いていました。ところが今年度は営業努力が実って業績が好転し、今年度に係る定時株主総会(開催されるのは翌年度)において、剰余金の配当議案を出すことにしています。

上の事例でどこが間違いか、おわかりになったでしょうか。

 

2 復配時の正しい記載パターン

まず、剰余金の配当議案を確認しておきましょう。

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連載目次

計算書類作成に関する“うっかりミス”の事例と防止策

▷2015年掲載
▷2016年掲載
▷2017年掲載
▷2018年掲載
▷2020年掲載
▷2021年掲載
▷2022年掲載
▷2023年掲載
▷2024年掲載
▷2025年掲載
  • 【第47回】 うっかりミスが何度も繰り返される箇所を要チェック①~損益計算書の「法人税等調整額」~ 3/19公開
  • 【第48回】 うっかりミスが何度も繰り返される箇所を要チェック②~事業報告の「財産及び損益の状況」~ 3/27公開

筆者紹介

石王丸 周夫

(いしおうまる・のりお)

公認会計士
石王丸公認会計士事務所

1968年生まれ。
1991年、慶応義塾大学商学部卒業。
1990年から2004年まで、監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)にて会計監査実務に従事し、多くの企業を担当。
2004年に石王丸公認会計士事務所開業。現在は、監査や上場企業へのディスクロージャー・コンサルティングを中心に活動している。

【主な著作】
・『気候変動リスクと会社経営 はじめの一歩
・『経理財務担当者、士業のための 最短で導き出す分配可能額
・『パターン別 計算書類作成「うっかりミス」の防ぎ方
・『会社の姿が浮かびあがるカンタン経営分析 決算書あぶり出し分析法』(以上、清文社)

   

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