公開日: 2020/03/05 (掲載号:No.359)
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空き家をめぐる法律問題 【事例22】「マンションが空き家の場合の法的責任と対応」-水漏れ事故の場合-

筆者: 羽柴 研吾

空き家をめぐる法律問題

【事例22】

「マンションが空き家の場合の法的責任と対応」

-水漏れ事故の場合-

 

弁護士 羽柴 研吾

 

- 事 例 -

Aはマンションの一室の区分所有者であるところ、天井から水漏れが発生し、住戸内が水で濡れ家財等にも被害が生じている。その原因は、マンション内の配管の老朽化が原因であることまでは判明したが、上階の住戸に居住者はおらず、生存しているのか死亡しているのかもわからない。

Aは管理組合に対応を相談しているが、このような場合、誰がAに対して損害賠償義務を負うか。

 

1 マンション空き家の問題

空き家の問題は、一戸建てに限らず、マンションのような集合住宅でも生じている。マンションの場合には、1つの建物に複数の権利者が存在するため、一戸建ての場合以上に問題が複雑化する可能性がある。

そこで今回は、マンションが空き家の場合に、水漏れ事故が生じた事例の法律関係を検討することとしたい。なお、ここでいう「マンション」は、区分所有権の対象となるものであり、いわゆる単一オーナーが賃貸に供しているものではない。

 

2 専有部分と共用部分とを区別することの意味

住戸の天井から水漏れが生じ、それが上階の住戸の配管の老朽化が原因(保存に瑕疵)と特定でき、それが専有部分に属する場合には、上階の住戸の区分所有者が占有者として損害賠償責任(民法第717条)を負うことになる。これに対して、当該配管が共用部分である場合には、管理組合が共用部分の占有者となることから、管理組合が賠償責任を負う。

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空き家をめぐる法律問題

【事例22】

「マンションが空き家の場合の法的責任と対応」

-水漏れ事故の場合-

 

弁護士 羽柴 研吾

 

- 事 例 -

Aはマンションの一室の区分所有者であるところ、天井から水漏れが発生し、住戸内が水で濡れ家財等にも被害が生じている。その原因は、マンション内の配管の老朽化が原因であることまでは判明したが、上階の住戸に居住者はおらず、生存しているのか死亡しているのかもわからない。

Aは管理組合に対応を相談しているが、このような場合、誰がAに対して損害賠償義務を負うか。

 

1 マンション空き家の問題

空き家の問題は、一戸建てに限らず、マンションのような集合住宅でも生じている。マンションの場合には、1つの建物に複数の権利者が存在するため、一戸建ての場合以上に問題が複雑化する可能性がある。

そこで今回は、マンションが空き家の場合に、水漏れ事故が生じた事例の法律関係を検討することとしたい。なお、ここでいう「マンション」は、区分所有権の対象となるものであり、いわゆる単一オーナーが賃貸に供しているものではない。

 

2 専有部分と共用部分とを区別することの意味

住戸の天井から水漏れが生じ、それが上階の住戸の配管の老朽化が原因(保存に瑕疵)と特定でき、それが専有部分に属する場合には、上階の住戸の区分所有者が占有者として損害賠償責任(民法第717条)を負うことになる。これに対して、当該配管が共用部分である場合には、管理組合が共用部分の占有者となることから、管理組合が賠償責任を負う。

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連載目次

空き家をめぐる法律問題

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筆者紹介

羽柴 研吾

(はしば・けんご)

弁護士
弁護士法人東町法律事務所(神戸事務所所属)

企業法務、金融法務、自治体法務(固定資産税含む)を中心に一般個人案件にも従事。
現在は、企業の事業承継問題、研究開発税制、不動産投資を含む空家対策問題に関心を寄せる。

【略歴】
京都府出身
平成17年 立命館大学法学部卒業
平成19年 立命館大学法科大学院修了、新司法試験合格
平成20年 弁護士登録
平成24年 仙台国税不服審判所(国税審判官)
平成27年 東京国税不服審判所(国税審判官)
平成28年 日弁連法務研究財団「国税不服審査制度に関する研究」研究員

【著書】
民法改正に対応 空き家の法律問題と実務対応
 

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