計算書類作成に関する
“うっかりミス”の事例と防止策
【第24回】
「これも気づかない!「罫線の消し忘れ」」
公認会計士 石王丸 周夫
1 今回の事例
計算書類のドラフトにはうっかりミスがつきものです。
たとえば、こんなミスをよく見かけます。
【事例24-1】
連結損益計算書のフォームで、特に必要のない罫線が1本ある。
罫線に関するうっかりミスは【第7回】で取り上げました。【第7回】では、罫線の「引き忘れ」と「引きすぎ」の事例を紹介しましたが、今回はそれとは異なり、罫線の「消し忘れ」という事例になります。
上の事例には、罫線が1本余計なところがあります。どこだかわかりますか?
会社法計算書類では、決算書のフォームが定められているわけではありませんが、経理の実務としては、罫線をどこに引くかは概ね決まっています。「明文規定はないけれど、普通はこうする」という具合に、決算書を作成しているのです。そういう意味で、【事例24-1】では罫線が1本余計です。
「そう言われてみれば・・・」というところがありませんか?
2 意味のない罫線は引かなくてよい
さっそく、答えを見てみましょう。本来の正しい姿はこうです。
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