谷口教授と学ぶ
税法基本判例
【第55回】
「「譲渡所得課税の趣旨」法理と「趣旨内競い合い」の遅れ挽回」
-土地譲渡代金割賦弁済事件・最判昭和47年12月26日民集26巻10号2083頁-
大阪学院大学法学部教授
谷口 勢津夫
Ⅰ はじめに
本連載の方針(第1回Ⅰ参照)に従い拙著『税法基本講義〔第8版〕』(弘文堂・2025年)の叙述の順に、今回からは、譲渡所得課税に関する判例をいくつか取り上げ検討することにする。まず、譲渡所得課税の趣旨に関する最高裁の考え方からみておこう。
最判昭和43年10月31日訟月14巻12号1442頁(以下「昭和43年最判」という)は譲渡所得課税の趣旨について次のとおり判示した(下線筆者)。
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