公開日: 2022/09/29 (掲載号:No.488)
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谷口教授と学ぶ「税法基本判例」 【第18回】「瑕疵ある法律行為等の課税上の取扱い」-特別土地保有税「経過的事実」事件・最判平成14年12月17日判時1812号76頁-

筆者: 谷口 勢津夫

谷口教授と学ぶ

税法基本判例

【第18回】

「瑕疵ある法律行為等の課税上の取扱い」

-特別土地保有税「経過的事実」事件・最判平成14年12月17日判時1812号76頁-

 

大阪学院大学法学部教授
谷口 勢津夫

 

Ⅰ はじめに

前々回から課税要件事実の認定に関する問題を検討してきたが、今回は、その問題の1つとして、瑕疵ある法律行為等の課税上の取扱いの問題を取り上げることにする。これは、私法上の法律行為に瑕疵があるとき、その瑕疵に対する私法的評価ないしその効力如何が、課税要件事実の認定において考慮されるべきか否か、また、どのように考慮されるべきかという問題である(拙著『税法基本講義〔第7版〕』(弘文堂・2021年)【61】参照)。

この問題は、古くから、ドイツにおける経済的観察法に相当する実質主義ないし実質課税の原則に関連する問題として、議論されてきた(清永敬次『租税回避の研究』(ミネルヴァ書房・1995年/復刻版2015年)71頁、368頁参照)。例えば、税制調査会『国税通則法の制定に関する答申(税制調査会第二次答申)』(昭和36年7月)4頁は下記のとおり「実質課税の原則」規定の創設を答申し、同答申の『説明(答申別冊)』(以下『昭和36年答申別冊』という)22-24頁で「実質課税の原則に関連する問題」の1つとして「無効な法律行為又は取り消しうべき法律行為等と課税」を検討している。

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谷口教授と学ぶ

税法基本判例

【第18回】

「瑕疵ある法律行為等の課税上の取扱い」

-特別土地保有税「経過的事実」事件・最判平成14年12月17日判時1812号76頁-

 

大阪学院大学法学部教授
谷口 勢津夫

 

Ⅰ はじめに

前々回から課税要件事実の認定に関する問題を検討してきたが、今回は、その問題の1つとして、瑕疵ある法律行為等の課税上の取扱いの問題を取り上げることにする。これは、私法上の法律行為に瑕疵があるとき、その瑕疵に対する私法的評価ないしその効力如何が、課税要件事実の認定において考慮されるべきか否か、また、どのように考慮されるべきかという問題である(拙著『税法基本講義〔第7版〕』(弘文堂・2021年)【61】参照)。

この問題は、古くから、ドイツにおける経済的観察法に相当する実質主義ないし実質課税の原則に関連する問題として、議論されてきた(清永敬次『租税回避の研究』(ミネルヴァ書房・1995年/復刻版2015年)71頁、368頁参照)。例えば、税制調査会『国税通則法の制定に関する答申(税制調査会第二次答申)』(昭和36年7月)4頁は下記のとおり「実質課税の原則」規定の創設を答申し、同答申の『説明(答申別冊)』(以下『昭和36年答申別冊』という)22-24頁で「実質課税の原則に関連する問題」の1つとして「無効な法律行為又は取り消しうべき法律行為等と課税」を検討している。

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連載目次

谷口教授と学ぶ「税法基本判例」

筆者紹介

谷口 勢津夫

(たにぐち・せつお)

大阪学院大学法学部教授

1956年高知県生まれ。京都大学法学部卒業、同大学大学院法学研究科博士後期課程単位修得退学。甲南大学法学部教授、大阪大学大学院高等司法研究科教授を経て2022年4月より現職。大阪大学名誉教授。ほかに大阪大学大学院高等司法研究科長・大阪大学法務室長、アレクサンダー・フォン・フンボルト財団奨励研究員(Forschungsstipendiat der Alexander von Humboldt-Stiftung)・ミュンヘン大学客員研究員、日本税法学会理事長、租税法学会理事、IFA(International Fiscal Association)日本支部理事、資産評価政策学会理事、司法試験考査委員、公認会計士試験試験委員、独立行政法人造幣局契約監視委員会委員・委員長、大阪府収用委員会委員・会長、大阪府行政不服審査会委員・会長、公益財団法人日本税務研究センター評議員・同「日税研究賞」選考委員、公益財団法人納税協会連合会「税に関する論文」選考委員、公益社団法人商事法務研究会「商事法務研究会賞」審査委員など(一部現職。ほか歴任)。

主要著書は『租税条約論』(清文社・1999年)、『租税回避論』(清文社・2014年)、『租税回避研究の展開と課題〔清永敬次先生謝恩論文集〕』(共著・ミネルヴァ書房・2015年)、『税法の基礎理論』(清文社・2021年)、『税法基本講義〔第7版〕』(弘文堂・2021年)、『基礎から学べる租税法〔第3版〕』(共著・弘文堂・2022年)、『税法創造論』(清文社・2022年)など。
 
 

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