公開日: 2021/09/30 (掲載号:No.438)
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谷口教授と学ぶ「税法基本判例」 【第6回】「租税法規の文理解釈と租税通達の文理解釈」-最判令和2年3月24日訟月66巻12号1925頁-

筆者: 谷口 勢津夫

谷口教授と学ぶ

税法基本判例

【第6回】

「租税法規の文理解釈と租税通達の文理解釈」

-最判令和2年3月24日訟月66巻12号1925頁-

 

大阪大学大学院高等司法研究科教授
谷口 勢津夫

 

Ⅰ はじめに

今回は、租税法律主義(形式的租税法律主義=法律によらない課税の禁止)の要請のうち税法の解釈適用、とりわけ税務行政による解釈適用に関する要請としての合法性の原則について、租税通達との関係を検討することにする。

合法性の原則は、「租税法は強行法であるから、課税要件が充足されている限り、租税行政庁に租税の減免の自由はなく、また租税を徴収しない自由もなく、法律で定められたとおりの税額を徴収しなければならない。」(金子宏『租税法〔第23版〕』(弘文堂・2019年)87頁)という要請として定式化されることがあるが、そのような定式化は、租税の減免等の納税者にとって有利な税務行政上の取扱いについてだけでなく不利な税務行政上の取扱いについても法律の根拠と効果裁量の否定を要求することを「当然の前提」とするものであると考えられる。

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税法基本判例

【第6回】

「租税法規の文理解釈と租税通達の文理解釈」

-最判令和2年3月24日訟月66巻12号1925頁-

 

大阪大学大学院高等司法研究科教授
谷口 勢津夫

 

Ⅰ はじめに

今回は、租税法律主義(形式的租税法律主義=法律によらない課税の禁止)の要請のうち税法の解釈適用、とりわけ税務行政による解釈適用に関する要請としての合法性の原則について、租税通達との関係を検討することにする。

合法性の原則は、「租税法は強行法であるから、課税要件が充足されている限り、租税行政庁に租税の減免の自由はなく、また租税を徴収しない自由もなく、法律で定められたとおりの税額を徴収しなければならない。」(金子宏『租税法〔第23版〕』(弘文堂・2019年)87頁)という要請として定式化されることがあるが、そのような定式化は、租税の減免等の納税者にとって有利な税務行政上の取扱いについてだけでなく不利な税務行政上の取扱いについても法律の根拠と効果裁量の否定を要求することを「当然の前提」とするものであると考えられる。

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連載目次

谷口教授と学ぶ「税法基本判例」

筆者紹介

谷口 勢津夫

(たにぐち・せつお)

大阪学院大学法学部教授

1956年高知県生まれ。京都大学法学部卒業、同大学大学院法学研究科博士後期課程単位修得退学。甲南大学法学部教授、大阪大学大学院高等司法研究科教授を経て2022年4月より現職。大阪大学名誉教授。ほかに大阪大学大学院高等司法研究科長・大阪大学法務室長、アレクサンダー・フォン・フンボルト財団奨励研究員(Forschungsstipendiat der Alexander von Humboldt-Stiftung)・ミュンヘン大学客員研究員、日本税法学会理事長、租税法学会理事、IFA(International Fiscal Association)日本支部理事、資産評価政策学会理事、司法試験考査委員、公認会計士試験試験委員、独立行政法人造幣局契約監視委員会委員・委員長、大阪府収用委員会委員・会長、大阪府行政不服審査会委員・会長、公益財団法人日本税務研究センター評議員・同「日税研究賞」選考委員、公益財団法人納税協会連合会「税に関する論文」選考委員、公益社団法人商事法務研究会「商事法務研究会賞」審査委員、近畿税理士会・近畿税務研究センター顧問など(一部現職。ほか歴任)。

主要著書は『租税条約論』(清文社・1999年)、『租税回避論』(清文社・2014年)、『租税回避研究の展開と課題〔清永敬次先生謝恩論文集〕』(共著・ミネルヴァ書房・2015年)、『税法の基礎理論』(清文社・2021年)、『税法基本講義〔第7版〕』(弘文堂・2021年)、『基礎から学べる租税法〔第3版〕』(共著・弘文堂・2022年)、『税法創造論』(清文社・2022年)、『税法基本判例Ⅰ』(清文社、2023年)など。
 
  

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