公開日: 2015/02/05 (掲載号:No.105)
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計算書類作成に関する“うっかりミス”の事例と防止策 【第1回】「当期のB/Sに前期の数字が載っているミス」

筆者: 石王丸 周夫

計算書類作成に関する

“うっかりミス”の事例と防止策

【第1回】

「当期のB/Sに前期の数字が載っているミス」

 

公認会計士 石王丸 周夫

 

-この連載の目的-

計算書類作成作業で起きるミスは、ほとんどが「うっかりミス」です。
しかも、同じミスが毎年繰り返し起きています。

このうっかりミスを防止・発見するには、うっかりミスの事例と原因をあらかじめ知っておくことが役に立ちます。

この連載では、計算書類作成時に実際に起きたうっかりミスの事例を紹介しながら、計算書類のどこで、どのようなミスが起きるのかを解説していきます。

計算書類作成担当者の皆さんには、本連載で指摘するポイントをしっかり頭に入れて、期末決算に臨んでください。

 

1 今回の事例

計算書類のドラフトには、うっかりミスがつきものです。
たとえば、こんなミスをよく見かけます。

【事例1-1】
当期の貸借対照表(個別)の「その他利益剰余金」の欄に前期の数字が記載されている。

【事例1-1】は、貸借対照表(個別)の純資産の部だけを切り出して掲載したものです。この中の「その他利益剰余金」の数字が間違っているという事例です。

「その他利益剰余金」がどのように間違っているかというと、どういうわけか前期の数字が記載されているというのです。

計算チェックをやってみると、「その他利益剰余金」の額がおかしいことはすぐにわかります。

実はこのミス、起こるべくして起こったものです。
貸借対照表(個別)の純資産の部は、うっかりミスがよく起こる場所なのです。

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計算書類作成に関する

“うっかりミス”の事例と防止策

【第1回】

「当期のB/Sに前期の数字が載っているミス」

 

公認会計士 石王丸 周夫

 

-この連載の目的-

計算書類作成作業で起きるミスは、ほとんどが「うっかりミス」です。
しかも、同じミスが毎年繰り返し起きています。

このうっかりミスを防止・発見するには、うっかりミスの事例と原因をあらかじめ知っておくことが役に立ちます。

この連載では、計算書類作成時に実際に起きたうっかりミスの事例を紹介しながら、計算書類のどこで、どのようなミスが起きるのかを解説していきます。

計算書類作成担当者の皆さんには、本連載で指摘するポイントをしっかり頭に入れて、期末決算に臨んでください。

 

1 今回の事例

計算書類のドラフトには、うっかりミスがつきものです。
たとえば、こんなミスをよく見かけます。

【事例1-1】
当期の貸借対照表(個別)の「その他利益剰余金」の欄に前期の数字が記載されている。

【事例1-1】は、貸借対照表(個別)の純資産の部だけを切り出して掲載したものです。この中の「その他利益剰余金」の数字が間違っているという事例です。

「その他利益剰余金」がどのように間違っているかというと、どういうわけか前期の数字が記載されているというのです。

計算チェックをやってみると、「その他利益剰余金」の額がおかしいことはすぐにわかります。

実はこのミス、起こるべくして起こったものです。
貸借対照表(個別)の純資産の部は、うっかりミスがよく起こる場所なのです。

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連載目次

計算書類作成に関する“うっかりミス”の事例と防止策

▷2015年掲載
▷2016年掲載
▷2017年掲載
▷2018年掲載
▷2020年掲載
▷2021年掲載
▷2022年掲載
▷2023年掲載
▷2024年掲載
▷2025年掲載
  • 【第47回】 うっかりミスが何度も繰り返される箇所を要チェック①~損益計算書の「法人税等調整額」~ 3/19公開
  • 【第48回】 うっかりミスが何度も繰り返される箇所を要チェック②~事業報告の「財産及び損益の状況」~ 3/27公開

筆者紹介

石王丸 周夫

(いしおうまる・のりお)

公認会計士
石王丸公認会計士事務所

1968年生まれ。
1991年、慶応義塾大学商学部卒業。
1990年から2004年まで、監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)にて会計監査実務に従事し、多くの企業を担当。
2004年に石王丸公認会計士事務所開業。現在は、監査や上場企業へのディスクロージャー・コンサルティングを中心に活動している。

【主な著作】
・『気候変動リスクと会社経営 はじめの一歩
・『経理財務担当者、士業のための 最短で導き出す分配可能額
・『パターン別 計算書類作成「うっかりミス」の防ぎ方
・『会社の姿が浮かびあがるカンタン経営分析 決算書あぶり出し分析法』(以上、清文社)

   

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