公開日: 2015/02/19 (掲載号:No.107)
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計算書類作成に関する“うっかりミス”の事例と防止策 【第3回】「数字の前の「△」のつけ忘れ、とり忘れ」

筆者: 石王丸 周夫

計算書類作成に関する

“うっかりミス”の事例と防止策

【第3回】

「数字の前の「△」のつけ忘れ、とり忘れ」

 

公認会計士 石王丸 周夫

 

1 今回の事例

計算書類のドラフトには、うっかりミスがつきものです。
たとえば、こんなミスをよく見かけます。

【事例3-1】
損益計算書の「法人税等調整額」の数字の前に△が表示されていない。

【事例3-1】赤い丸で囲んだところをご覧ください。

法人税等調整額の数字部分です。「5」と表示していますが、これは本来「△5」と表示するのが正しかったのです。

「5」の右隣りの数字「55」は、「法人税、住民税及び事業税60」から「法人税等調整額5」を控除した数値です。つまり「法人税等調整額5」は、ここではマイナス数値でした。

その場合、数字の前に△が必要なのです。

おそらく、読者の皆さんの中には、同じようなミスをした人もいるでしょう。計算書類の作成作業では、△のつけ忘れというミスはよくあることなのです。

では、これを単なるミスとして片付けてしまってよいでしょうか。

もちろん、その場限りのことならそれでもよいかもしれません。しかし、そうしてしまうとまた同じミスを繰り返します。

実はこのミス、起こるべくして起こったものです。
そして、このミスが起きる場所も決まっています。

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“うっかりミス”の事例と防止策

【第3回】

「数字の前の「△」のつけ忘れ、とり忘れ」

 

公認会計士 石王丸 周夫

 

1 今回の事例

計算書類のドラフトには、うっかりミスがつきものです。
たとえば、こんなミスをよく見かけます。

【事例3-1】
損益計算書の「法人税等調整額」の数字の前に△が表示されていない。

【事例3-1】赤い丸で囲んだところをご覧ください。

法人税等調整額の数字部分です。「5」と表示していますが、これは本来「△5」と表示するのが正しかったのです。

「5」の右隣りの数字「55」は、「法人税、住民税及び事業税60」から「法人税等調整額5」を控除した数値です。つまり「法人税等調整額5」は、ここではマイナス数値でした。

その場合、数字の前に△が必要なのです。

おそらく、読者の皆さんの中には、同じようなミスをした人もいるでしょう。計算書類の作成作業では、△のつけ忘れというミスはよくあることなのです。

では、これを単なるミスとして片付けてしまってよいでしょうか。

もちろん、その場限りのことならそれでもよいかもしれません。しかし、そうしてしまうとまた同じミスを繰り返します。

実はこのミス、起こるべくして起こったものです。
そして、このミスが起きる場所も決まっています。

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連載目次

計算書類作成に関する“うっかりミス”の事例と防止策

▷2015年掲載
▷2016年掲載
▷2017年掲載
▷2018年掲載
▷2020年掲載
▷2021年掲載
▷2022年掲載
▷2023年掲載
▷2024年掲載
▷2025年掲載
  • 【第47回】 うっかりミスが何度も繰り返される箇所を要チェック①~損益計算書の「法人税等調整額」~ 3/19公開
  • 【第48回】 うっかりミスが何度も繰り返される箇所を要チェック②~事業報告の「財産及び損益の状況」~ 3/27公開

筆者紹介

石王丸 周夫

(いしおうまる・のりお)

公認会計士
石王丸公認会計士事務所

1968年生まれ。
1991年、慶応義塾大学商学部卒業。
1990年から2004年まで、監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)にて会計監査実務に従事し、多くの企業を担当。
2004年に石王丸公認会計士事務所開業。現在は、監査や上場企業へのディスクロージャー・コンサルティングを中心に活動している。

【主な著作】
・『気候変動リスクと会社経営 はじめの一歩
・『経理財務担当者、士業のための 最短で導き出す分配可能額
・『パターン別 計算書類作成「うっかりミス」の防ぎ方
・『会社の姿が浮かびあがるカンタン経営分析 決算書あぶり出し分析法』(以上、清文社)

   

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