計算書類作成に関する
“うっかりミス”の事例と防止策
【第4回】
「不要な「行」と「列」の削除忘れ」
公認会計士 石王丸 周夫
1 今回の事例
計算書類のドラフトには、うっかりミスがつきものです。
たとえば、こんなミスをよく見かけます。
【事例4-1】
連結株主資本等変動計算書に、数値の入っていない「行」が残されている。
【事例4-1】の赤い太線で囲んだところをご覧ください。
「新株の発行」という行です。合計欄に「-」(バー)が表示されている以外は、何も入力されていません。
「新株の発行」とは増資のことです。当連結会計年度中に増資がなされた場合は、「新株の発行」という行を設けて、数値を入力します。
この事例では、「新株の発行」の行に数値が何も入力されていないことからもわかるように、増資はありませんでした。その場合は、「新株の発行」という行は不要になるので、行を削除しなければなりません。にもかかわらず、削除を忘れてしまったというミスです。
このようなミスについては、気づいた時点で直せばよいと思っている人も多いでしょう。しかし、ミスに気づくためには知っておくべきこともあります。
実はこのミス、起こるべくして起こったものです。
株主資本等変動計算書(連結・個別)では、このミスがよく起きているのです。
この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員登録およびログインが必要です。
通常、Profession Journalの記事閲覧はプレミアム会員専用のサービスですので、プレミアム会員でのご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。
プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。