M&Aに必要な
デューデリジェンスの基本と実務
-財務・税務編-
公認会計士 石田 晃一
第4節 正常収益力の把握
【第31回】
「正常収益力分析」
▷正常収益力を把握することの意味
「正常収益力」とは、買収対象となる企業又は事業の定常状態における継続的な収益力を指す。
具体的には、過年度の業績に混在している非経常的な項目や一過性の取引、経済合理性のない取引や新規事業/撤退予定の事業から生じる項目等を峻別して除外することで、買収後の企業/事業が買い手企業のもとで稼ぎ出すであろう収益力を把握することが分析の主眼となる。
正常収益力の把握は、買収対象となる企業が本来的に有する「実力値」、すなわち定常状態における継続的な収益基盤を基礎として生み出される収益性の程度を分析することであり、当該分析を通じて、対象企業の買収後に買い手が享受し得るであろう収益の果実を把握するとともに、買収対象企業の対価の算定基礎となるべき収益性の見極めを行う重要な要素となる。
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