〔令和5年3月期〕
決算・申告にあたっての税務上の留意点
【第2回】
「「オープンイノベーション促進税制の拡充と延長」
「大企業に対する租税特別措置の適用除外の見直し」「みなし配当の額の計算方法等の見直し」「寄附金の損金不算入制度の見直し」」
公認会計士・税理士 新名 貴則
令和4年度税制改正における改正事項を中心として、令和5年3月期の決算・申告においては、いくつか留意すべき点がある。本連載では、その中でも主なものを解説する。
【第1回】は、「人材確保等促進税制の見直し(大企業)」及び「所得拡大促進税制の見直し(中小企業者等)」について解説した。
【第2回】は「オープンイノベーション促進税制の拡充と延長」、「大企業に対する租税特別措置の適用除外の見直し」、「みなし配当の額の計算方法等の見直し」及び「寄附金の損金不算入制度の見直し」について解説する。
1 オープンイノベーション促進税制の拡充と延長
「オープンイノベーション促進税制」とは、青色申告書を提出する法人が、一定のベンチャー企業に対して出資を行う場合に、その投資額の25%相当額の所得控除を認める制度である。ベンチャー企業に積極的に投資することを後押しする制度として、令和2年度税制改正において創設された。
ただし、株式取得の日から一定期間内に当該株式を売却等した場合は、その部分を益金に参入することになるので注意が必要である。
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