公開日: 2020/07/02 (掲載号:No.376)
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空き家をめぐる法律問題 【事例24】「倒壊のおそれがある隣家の空き家問題」

筆者: 羽柴 研吾

空き家をめぐる法律問題

【事例24】

「倒壊のおそれがある隣家の空き家問題」

 

弁護士 羽柴 研吾

 

- 事 例 -

私は、地方に相続した建物を所有していますが、建物も古くなっていることや使い道もないことから、取り壊すことを考えています。ところが、実際に現地へ行ってみると、隣家の建物が傾いており、私の所有する建物に寄りかかっているような状態となっていました。

解体業者に相談したところ、私の所有する建物を取り壊そうとすると、支えを失って隣家が倒壊する可能性がある旨指摘を受けました。

このような場合に、どのようなことに注意して取壊しをすればよいですか。

なお、隣家は空き家となっており、誰が所有者か、現時点では分かっていません。

 

1 はじめに

建物の所有者が建物(以下「自己所有建物」という)を取り壊そうとしたところ、近接する隣家が傾いて寄りかかっている等の事情のために、取り壊すことに支障があるような事例が見受けられる。

現に、筆者の事務所所在地においても、市内中心部においては、このような状態の物件が散見されており、今後、全国においてもこのような事象が増えていく可能性があるように思われる。

そこで、今回は、自己所有建物を取り壊そうとする場合に、隣地に倒壊の危険性のある空き家の法律問題について検討することにしたい。

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空き家をめぐる法律問題

【事例24】

「倒壊のおそれがある隣家の空き家問題」

 

弁護士 羽柴 研吾

 

- 事 例 -

私は、地方に相続した建物を所有していますが、建物も古くなっていることや使い道もないことから、取り壊すことを考えています。ところが、実際に現地へ行ってみると、隣家の建物が傾いており、私の所有する建物に寄りかかっているような状態となっていました。

解体業者に相談したところ、私の所有する建物を取り壊そうとすると、支えを失って隣家が倒壊する可能性がある旨指摘を受けました。

このような場合に、どのようなことに注意して取壊しをすればよいですか。

なお、隣家は空き家となっており、誰が所有者か、現時点では分かっていません。

 

1 はじめに

建物の所有者が建物(以下「自己所有建物」という)を取り壊そうとしたところ、近接する隣家が傾いて寄りかかっている等の事情のために、取り壊すことに支障があるような事例が見受けられる。

現に、筆者の事務所所在地においても、市内中心部においては、このような状態の物件が散見されており、今後、全国においてもこのような事象が増えていく可能性があるように思われる。

そこで、今回は、自己所有建物を取り壊そうとする場合に、隣地に倒壊の危険性のある空き家の法律問題について検討することにしたい。

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連載目次

空き家をめぐる法律問題

連載が大幅加筆で単行本になりました!!
くわしくは[こちら

事例1~事例50

事例51~

筆者紹介

羽柴 研吾

(はしば・けんご)

弁護士
弁護士法人東町法律事務所(神戸事務所所属)

企業法務、金融法務、自治体法務(固定資産税含む)を中心に一般個人案件にも従事。
現在は、企業の事業承継問題、研究開発税制、不動産投資を含む空家対策問題に関心を寄せる。

【略歴】
京都府出身
平成17年 立命館大学法学部卒業
平成19年 立命館大学法科大学院修了、新司法試験合格
平成20年 弁護士登録
平成24年 仙台国税不服審判所(国税審判官)
平成27年 東京国税不服審判所(国税審判官)
平成28年 日弁連法務研究財団「国税不服審査制度に関する研究」研究員

【著書】
新版 空き家の法律問題と実務対応

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