〈Q＆A〉
印紙税の取扱いをめぐる事例解説
【第64回】
「印紙税法上の「判取帳」（第20号文書）に該当するか否かが
争われた事例（平成26年10月28日裁決）」
税理士・行政書士・ＡＦＰ
山端 美德
【問】
〔概要〕
「お客様返金伝票」と題する伝票綴りが印紙税法上に規定する課税文書である「判取帳」（課税物件表の第20号）に該当するとして印紙税の過怠税の賦課決定処分を受けたことに対して、賦課決定処分の取消しを求めた事案である。
▷文書のイメージ
標題「お客様返金伝票」３枚１組複写式（１枚目売場控、２枚目事務所控、３枚目商品貼付用）で100組綴りの冊子形態。
返品等受付事務に使用した結果、３枚１組複写のうち２枚目（事務所控）及び３枚目（商品貼付用）の伝票は事務所控えなどとするために切り離され、１枚目の伝票（売場控）のみが伝票綴りに綴られた状態で保管されている。
《争点》
① 「一の文書」に該当するか
② 「第17号に掲げる文書に証されるべき事項につき２以上の相手方から付込証明を受ける目的をもって作成」（第20号文書）されたものといえるか
③ 「帳簿」（課税物件表第20号）に当たるか否か
④ 「判取帳」に該当するか
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