M&Aに必要な
デューデリジェンスの基本と実務
-財務・税務編-
【第6回】
「運転資本の分析(その4)」
-棚卸資産-
公認会計士 石田 晃一
▷棚卸資産の調査
棚卸資産とは、販売用の製品・商品及び製作途中の仕掛品・半製品、製品生産用の原材料等を指すほか、製品カタログや梱包用の消耗資材などの「貯蔵品」も棚卸資産に含められることが多い。業態によっては、例えば「販売用不動産」等も「棚卸資産」となるが、本稿では主として製造業を中心として考察を進めることにする。
製造業の場合、棚卸資産は販売までに要した取得原価(製造原価)で貸借対照表に計上され、外部に販売された段階で、当該原価に適正な利潤が上乗せされ、売上債権に振り替わる。M&Aに際して棚卸資産の調査を行う場合のポイントは、棚卸資産の取得原価が販売によって適正な利潤を上乗せした金額に換価可能なものかどうか、すなわち「棚卸資産の評価額の適正性」にある。
棚卸資産のデューデリジェンスにおける主な手続は、下記のとおりである。
この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。
プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。