〈事例から理解する〉
税法上の不確定概念の具体的な判断基準
【第20回】
(最終回)
「推計課税に求められる「必要性」と「合理性」」
公認会計士・税理士 大橋 誠一
1 大阪国税不服審判所平成27年8月21日裁決
(1) 推計の必要性
本件調査において、調査担当職員は、請求人に対し、再三にわたり帳簿等を提示するよう求めたにもかかわらず、請求人は様々な理由を付けてこれを拒否したものである。(略)これらによれば、調査担当職員は、本件調査によるも、請求人の事業所得の金額について実額で把握するに足りる資料を得られなかったものと認められるから、推計の必要性を肯定することができる。
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